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2004.02.29

ベイズ統計と統計物理

岩波講座 物理の世界  物理と情報
 『ベイズ統計と統計物理』   伊庭幸人  1400円

田崎さんがホームページで紹介しているのを見て知った本。ここに紹介されるのは、理論物理の難しい本だったりするので、そうそう買おうと思うものではないのだが、「ベイズ定理」といえば、「確率マニア」としては、ちょっとひかれる。さらにはこの「物理の世界」のシリーズは、田崎さんが「物理の百円均一ショップ」と、からかっているものらしいが、この本は珍らしくほめていたのである。

めくってみたところ、難しいことはたしかだが、なんとか「読めそう」である。「氷の不思議な性質」についての話もあるそうで、意外な楽しみ。

【この本を買うまで】
結構よっぱらって、新宿の高島屋を通って紀伊国屋に向かう途中で時計を見たら8時「5分前」。紀伊国屋の本店の方に電話をしたら、南店は8時まで、本店は8時半までという。(この前聞いて知ってただろうが)5分で行くのはきついなと思って一瞬、本店に行こうかとも思ったが、今更遠いので南店まで走る。蛍の光の流れる店内を探す。webで調べて在庫はあるはずなのに、この本の分が抜けている。あらためて検索するとやっぱりあるはず。店員に聞こうとしたが空いた人がいない。ふと思いついて、書棚の下の重い引き出しをあけてみたら、果してそこにあった。まるで隠してあったように。

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2004.02.27

区民税(地方税)はどこでも同じ?

「世田谷区は区民税が高いから、あそこには引っ越さない」とか、「○○区は、企業が多くて裕福だから、区民税が安い」とかいう話があります。「あります」って言っちゃっていいのかな、実際は〈そういうことはない〉のです。
どこの区も市も同じなのだそうです。(わずかな例外については、あとで書きます)

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磁石付ぬいぐるみ

ダイソー発 ちいさな動物のぬいぐるみの手足に磁石が入っている。強力ネオジム磁石、直径9ミリ、厚さ2ミリ。(YHさん調べ)これが4個だけでも100円安すぎ。 ぬいぐるみ買う柄ではないが、磁石がつくとつい手が出る。とりあえず3個。040227_1052.jpg

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2004.02.19

SPORTSMAN

このところ妙なものにハマっている。「SPORTSMAN」と箱には書いてあるが、ネットのショップでは「アクロバットおじさん」と名付けている。磁石を使った、〈人形が鉄棒の演技をするオモチャ〉。 
ああ、写真を持ってくるの忘れた。
↓今日貼りました(04-02-21)

動画はあるのに。
こんな感じのものです。

◆構造
台の中には電池と、電磁石にトランジスタがついた回路が入っていて、ブランコの下の永久磁石が通過するたびにスイッチが入って反発なり引きあうなりして、勢いをつけているらしい。動き出すととまらない。

◆多彩な動き
大車輪を何回も続けるかと思うと、ブラーンブラーンとスイングしたり、トントントンと着地したりと、動きのバリエーションが多くて、不規則な動きが面白い。
しばらく見ていると、大車輪は「3回転」はよくあるのだけど、4回以上にはなかなか続かない。5分くらい見ていると、7回転くらいを見ることができる。  

◆ドーピング
 「おじさん」を支えている軸のところにグリスを塗ってみた。もともとよく回っていたのだけど、さらに摩擦が減ったのが裏目に出て、ブランコが振れても「ついてこなくて」なかなか大車輪までいかない。が、しばらくして回りだすとよく回る。しばらくしたら連続11回転が出た。

◆電池の寿命
電池がどのくらい持つのかわからないのだけど、動いている時以外にはほとんど電流は流れないのだろうし、動く時でも、ブランコが通過する瞬間だけだとすると、かなり長持ちしそう。 動かしておけばわかるのだろうけど、結構音がうるさいからそうもいかないのです。

◆無限
きのう、突然この「おじさん」が大車輪を続けはじめた。着地はもちろん、スイングに戻ることもなく、ひたすら回り続ける。止めるのが惜しいので夜通し動かし続けてみたところ、朝になっても続いていた。家を出る時までに連続14時間、回転数にすると6万回以上回ったことになる。1分間に正確に78回、まわる。
この「無限大車輪」の動画は
→こちら
わが家ではかなりの大事件だと思っているのだけど、〈もともと動き続けるようになっているものが動いているだけ〉、と言われるかもしれないね。 そもそも「いろんな動きをするところ」が面白いのだから。
【結局25時間回り続けてから、スイングに戻りました】

◆科学的オモチャか 磁石オモチャとして見ても、結構面白いと思う。電気回路に弱いのがなさけないけど、「磁石が通過することで、スイッチが入って、電磁石が働く」ことは確かだと思う。 
 回転のパターンがどう作られるかは、またややこしい。ブランコが動く時におじさんがつられて少し振られる。おじさんの足にも小さな磁石がついているので、それがブランクの磁石と反発してまた動く、この間フランコは台の電磁石の反発のおかげで減衰しない。というのを繰り返して、時には大車輪、時には着地、というぐあいになっている。
 大車輪の続き方が微妙で、3回まではふつうに続くのだが、それ以上続く時は、たいてい、一旦上で止まりかけてギリギリのところで回りきる、そうするとあと2~3回続く。
 大車輪(前回り、後回り)、スイング、着地、などの組み合わせパターンはそんなにあるわけでもないのだけど、結して繰り返しにはならないようだ。 しかし、「無限大車輪」は、何時間でも続く。それだけ「安定」した形にはまったのだろう。 どうやったら、再現できるだろう。グリスは必須として、うまいこと振りを調節することで無限大車輪に持ち込めるのかどうか。哲は「しばらく放っておけばそうなるのでは」と言う。たしかに、今動いているのも、もとはといえば自然になったもの。やってみる価値はありそうだ。【結局、いまだに再現できず/04-03-03】

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2004.02.14

バレンタインデー

チョコレートのやりとりがあったことを明確に覚えているのは大学生の時だから、高校の頃はそんなことなかったのだろう。もっとも、男子校なんだから、あっても縁がなかった可能性は大。
幸か不幸か「もらえた、もらえなかった」という悩みはなかったようだ。

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2004.02.11

『知の欺瞞』

『知の欺瞞』 アラン・ソーカル、ジャン・ブリクモン
 田崎晴明・大野克嗣・堀茂樹 訳      岩波書店
Impostures Intellectuelles / Alan Sokal , Jean Bricmon
(Fashionable Nonsense)

とうとう買っちゃっちなぁ。 『熱力学』 =現代的視点からを書いた、というよりは、「日々の雑感的なもの」の作者である田崎さんが翻訳した本ということで気にはなっていたのだけど、いかにも『重』すぎる感じがしていたのであった。それが、紀伊国屋で「科学フェア」みたいなコーナーにあったものだから・・・。ま、いずれ買えばいいかとも思ったけれども、絶版になってもいけないと思ったのと、ちょっとページをめくったら、読みたくなってしまった。一気には読まなくても、手元に置いておく本だろうと思う。

「ソーシャル・テクスト」という雑誌に「パロデイ雑誌」を投稿したら、採用されてしまった、という「ソーカル事件」のことなどを書いた本、ということしかまだわかっていない。

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フルハウス 生命の全容

『フルハウス - 生命の全容- 四割打者の絶滅と進化の逆説』 
スティーブン・ジェイ・グールド
  渡辺政隆訳  ハヤカワ・ノンフィクション文庫
Full House The Spread of Excellence from Plato to Darwin / Stephen Jay Gould

パウロスの『天才数学者、株にハマる』で引かれていたもの。日本語版で副題にしているだけあって「四割打者」のところが読み応えあり。パウロスの本でもその話がでていた。洋書売り場で原書を少し立ち読みしたが、「日本語で読みたい」という気持ちが出て文庫売場に行く。一緒に『なぜ人はニセ科学を信じるのか』も買えてよかった。

で、結局6章の「四割打者」のところから読んでいるのだけど、ギロビッチの『人間この信じやすき者』のバスケットボールの話を思い出す。「四割打者がでなくなったのは、打撃力が下がったわけではない」という考え。

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なぜ人はニセ科学を信じるのか

『なぜ人はニセ科学を信じるのか I, II』
 マイクル・シャーマー  岡田靖史訳  ハヤカワ ノンフィクション文庫
"Why People Believe Weird Things  " Michael Shermer

先週紀伊国屋の「精神世界」のコーナーでハードカバーを見てちょっと欲しくなった本。探していたわけではなかったが、グールドの「フルハウス」を買ったら、となりにあったので迷わず買ってしまった。
著者はアメリカのSkeptic誌の代表。 序文をグールドが書いていた。
いつものことながら、買ってすぐでこれを書いているので、内容に立ち入れないのがなさけない。
プロローグで、著者が超能力番組に出た時に話を読んでいるところ。

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2004.02.04

『天才数学者、株にハマる』

『天才数学者、株にハマる』
 ジョン・アレン・パウロス著
  望月 衛、林 康司 訳
  ダイヤモンド社
Mathematitian Plays The Stock Market / John Allen Paulos

『熱力学』と『科学正しい理由』の2冊を持ってレジに向かう途中で平積みになっているのを見た。題名を半分読んだくらいのところで著者に気づいてしまった。「数字オンチ諸君」に始まって、読みまくったJohn Allen Paulos。一時は、amazonで検索しては、新しいのがないか探していたのだが、そういえばここ2年くらい忘れていた。いや、もしかしたら見たのかもしれないけど、ちょっと気が散っていたのかも。

ともあれ、買うと決めて、さらには目次を見ると魅力的なことばかり。 数ページ読んですでにハマり気味。


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『科学が正しい理由』

『科学が正しい理由』 The Truth of Science: Physical Theories ad Reality / Roger G. Newton
 ロジャー・G・ニュートン著  松浦俊輔訳  青土社

帯には「どうして科学はきらわれる」と書いてある。紀伊国屋本店の「科学一般」のコーナーで、かなりいろいろな「アンチニセ科学」系の本を見た中で、なぜかこれと思って買ってしまった。 タイトルがちょっとやりすぎだと思うのだが、第2章の「社会的構成体としての科学?」というのにひかれたんだろう。

別に急ぐわけではないけど原書を読もう、という気にはならず。

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『熱力学』 =現代的視点から

『熱力学』 =現代的視点から
 田崎晴明著  培風館

田崎さんは学習院大学の物理の先生で、「日々の雑感的なもの」というコラムを書いている。 ファンメールを送った縁で何回かやりとりをしたので、著書も読んでみようとは思っていて、今日ようやく紀伊国屋の本店で見つけたのだけど、いくらなんでも難しすぎる。いくら田崎さんでも、いくら「現代的視点」でもなぁ、と思って棚に戻す前に「あとがき」読んだら、やっぱりちゃんと読みたくなって、というよりは「お近づきになりたくて」買ってしまった。「まじめに熱力知りたいな」という気持ちも35%くらいはあるけどね。そうそう、もうひとつの理由は「動かせる把っ手のついたブラックボックス」という概念を高橋秀俊から借用した、という話があったから。立読みでは見つけられなかったが今見つけた。27ペに、こんな表記がある。

 力学的な世界である外界から見た熱力学的な系は、いってみれば「動かせる把っ手(とって)のついたブラックボックス」のようなものだ(*)。把っ手を動かすことは、すなわち、示量変数を制御することである。われわれは外界の側に立って、これらの把っ手を---ときにはがちゃがちゃと激しく、時には慎重にゆっくりと---動かす。それによって、われわれは熱力学的な系をある程度コントロールできるのであり、また、その操作の際の「手応え」を通して熱力学的な系の「状態」を知るのである。ブラックボックス、つまり、熱力学的な系の内部でおきていることを覗いたり、想像したりは、あえてしない。あくまで、「把っ手」への操作とその「手応え」だけをもとにして熱力学的な系を理解していこうというのが、基本姿勢である。
そして、脚注には、こう書いてある。
 筆者は、このような表現を(そして、おそらくは、視点をも)高橋秀俊『物理学講義:物理学汎論』(丸善)から学んだ。

数式だらけの本文を見ると、およそ読める気はしないのだけど、目次で「侵透圧」なんていうのを見ると、「このくらいはわかるかな」と思ってページをめくってしまう。(もちろんわからなかった)

ともあれ、死ぬまでの間にはもう少し読むことはあると思う。

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