板倉聖宣 『原子論の歴史』
板倉聖宣著 『原子論の歴史』 仮説社
以下の2分冊になっています。
『原子論の歴史 誕生・勝利・追放編』
『原子論の歴史 復活・確立編』
各税別,1800円。
四六判ハードカバー装丁は安野光雅さんです。
『たのしい授業』に2002年~2003年にかけて連載されたものですが、かなり大幅に加筆されているようです。
まえがきによると、当初は「高校の総合理科」で科学史を扱うことになったので、「科学史嫌いを増やされては大変」と、この本を書こうと思ったそうですが、いざ書き始めたら新しい発見がいろいろあって〈とても教科書には使ってもらえない〉量になってしまったそうです。ぼくも上下巻になっているのには驚きました。 もっとも、表紙には「上下」とは書いてなくて、『誕生・勝利・追放編』と『復活・確立編』と、単体でも買いやすいようになっています。(奥付を見て「上・下」であることを知りました)
さて内容は、そのものずばり「原子論の歴史」。驚くほど「歴史」がたくさんでてきます、と書いてから気付いたけど当たり前ですね。「原子論とは」ではないのですから。 実は、まだ上巻の80%くらいを読んだ段階なので、内容については書く資格はありませんが、2点だけ。
□そんなに昔から原子論?
デモクリトスがB.C.460生まれというから、日本では縄文時代。そんな頃の記録が残っていること自体が不思議なのですが、「すべてのものは小さな粒からできているらしい」ということを考えた人がいた、というのは驚くばかり。
(現代でも〈すべての生き物は、創成者によって作られた〉と言っている人がいると思うと・・・)
□迷信を打ち負かすため
大昔に原子論を考えた人がいたとしても、それを何に使ったかが気になるところですが、そのひとつとして「迷信を打ち負かすため」ということがあったそうです。これは嬉しい。なぜなら、もともと迷信・オカルト嫌いの私は、最近Japan Skepticに入り、さらにアメリカのSkeptic Societyにも入るなど力を入れていたところだったから。
板倉ファンならずともお薦め、といいたいところですが、原子論、それも板倉流の「やさしくかつ本質的な原子論」を聞いていない人には、読みにくいかもしれません。
March 25, 2004 at 10:02 AM in 書籍・雑誌 | Permalink
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板倉さんが『原子論の歴史』のあとがきで、〈安野さんが装丁をしてくれたこと〉に触れ Read More
Tracked on Mar 26, 2004 10:43:18 AM
Comments
今朝、郵便箱に『原子論の歴史』が入っていました。
「謹呈」と書かれて、板倉さんの手紙も入っていました。
謝辞に私の名前もあって素直に嬉しかったです。
Posted by: 271828 | Mar 25, 2004 11:29:46 AM
謝辞、読みました。そんな貢献をされていたんですね。板倉さんがシェイクスピアを端からめくって「atom」を探したそうですが、271828さんの影響だったのかな。
ぼくは、この本に関して何もお手伝いもしていないのですが、有難くもいただくことができました。もしかしたら、
・歴史が嫌い
・超能力が嫌い
だからかもしれません。
しかし、すごい本です。
Posted by: のぶ | Mar 26, 2004 10:27:04 AM
ルキアノスは林達夫を通じてかなり前から知っていたので、高田馬場までの道すがらそのことを話しました。エンゲルスは「古代のヴォルテール」と呼んでいます。
しかしシェイクスピアは電子テキストの全文検索サイトを竹内さんにメールで教えたくらいです。これで研究時間が節約されたのかも知れませんが。
Posted by: 271828 | Mar 26, 2004 7:44:51 PM
シェイクスピアの検索,板倉さんは「超アナログで」やったらしいです。全文検索があったんですかあ。
先程弘前に着いてたった今ADSLを設定してつないだところです。
Posted by: のぶ | Mar 27, 2004 3:00:14 PM