« 『アルプスの氷河』 50円 | Main | 空気の組成 »

2004.09.14

軽いものは上に行くのか?

科学ネタが続きます。
水素やヘリウムの風船が上に行くのは「ヘリウムが軽い」からなのか? YES & NO.
ヘリウムが「空気より」軽いから、というべきでしょう。「空気の浮力」で浮くのですから、水の中で木が浮かぶのと同じ理屈。 ヘリウム(水素)には「軽さ」があるから浮くのだ、という説もあったそうですが

、「軽さ」というのは、あくまでも何かと「比べて」のことであって、どんなものにも「重さ」があるということ。
真空中では、ヘリウム風船も、浮かぶことなく落ちてしまうはです。(やってみたいな)

さて、ヘリウムを風船に入れずに空中にまき散らしたらどうなるだろうか?
目に見えないけれども、風船の時と同じく「上に」行きます。 「風船と同じ」って言ったけど、じゃあ「真空中」ではどうだろう? 真空中にヘリウムを放ったら、下に落ちる? そんなことはない。しっかり上に行くでしょう。いや、上にも下にも、どの方向にも散らばってその(真空の)容器の中一杯に広がるでしょう。容器が大きければ、どんどん上に行くことでしょう。 

もう一度、大気中にヘリウムを放った時のことを考えると、放り出されたヘリウム分子(単原子分子)は、分子運動をでまずある方向に飛ぶ。すぐ他の分子、たいていは窒素か酸素だろうか、に衝突し、それを繰り返すが、一方では、重力を受けているので、全体としては下の方にたまってくる。これは空気でも同じこと。ただしヘリウムの方が質量が小さいので分子が動く速度も速く、また重力の影響が小さいので、、どんどん上空に上りやすい。(ついには地球の引力圏を脱出してしまうものも多い)

こんなことを考えていて、つい先日疑問に思っていたことが解決しつつある。「空気」と簡単にいうけれども、主だったところたけでも酸素と窒素の分子が混じっている。しかし、OとNとじゃ、質量が違うじゃないか。どうして一定の割合で混じっているのだろう? 酸素も窒素も、それぞれの質量に見合った分布のしかたで、地表から上空まで散らばっていて、地表面近くでの割合が、1:4くらいだ、ということなんですね。窒素の方が少し軽いから、高いところまで広がっているんだとすれば、上に行くほど比率は高くなるのかどうだか、そこのところはよくわからない。

「あっ」、「熱せられた空気が上にあがる」というのも、熱気球ならわかるが、バラバラの空気だとわからなかったのだが、「熱い空気=動きの激しい分子」ということであれば、上に行きやすいのはヘリウムと同様か? 

|

« 『アルプスの氷河』 50円 | Main | 空気の組成 »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 軽いものは上に行くのか?:

» 空気の組成 [復氷]
きのうの記事の中で、「空気(大気)の組成」について、書いたら 271828さんか [Read More]

Tracked on 2004.09.15 02:57 PM

« 『アルプスの氷河』 50円 | Main | 空気の組成 »