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2004.10.06

なんだかちょっと心配 この熱力学の本

先日買った
□『なっとくする熱力学』(都筑卓司著)
という本を読んでいるんだけど、ちょいと横道モードで「水はとってもかわり者」という話が何ページかに渡っている。
「水は、身近にたくさんあるけれども、物質としてはかなり特別な性質を持っている」という話。熱容量が大きいとか、凍ると体積が増えるとか、クラスター(この本では、塊とか会合とか呼んでいる)の話とか。興味のあるところをわかりやすく書いてあって、よかったのだけど、終りの方でちょっとアヤシくなってきた。

「うまい水は、分子の集合状態が違うのではないか?」という、浄水器メーカー的な話を、「まだわかっていないこと」とはしながらも、かなり期待しちゃっている。

続いて「水にヒステリシス(履歴)があるという」という話になって、「ふつうの水は0度以下ですぐに凍るのに、一度沸騰してから冷めた水は零下10度くらいまで凍らないことがある」と書いている。これを

「一度熱湯を経験した水は、水素結合がしにくいに違いない」

と説明しているけど、これはダウトしたい。湯ざましが過冷却になりやすいのは、水に溶けている空気が少ないからなんじゃないの? ふつうの水と、湯ざましとでは性質が違うのは事実かもしれないけど、空気も何も含まない「超純水」の話ならわかるけど、何かが溶け込んでいる状態で、その溶け込み方が違っているのなら、それは水そのものとしての違いではないと思うんですが、どうでしょ。

奥付を見たら、都筑卓司さんは2002年7月に亡られたそうで、もう聞くことはできませんが、他に教えてくれる人がいることを期待します。

◆オマケ
 こんなこと書きながら読み返していたら、こんなのがありました、

このほか会合性の塊の数を論じたものには、単独のH2Oの1に対して、(H2O)nをknと考える理論もある。もちろんkは1より小さい数とし、温度が高くなるほど小さくなるものと考える。(高橋秀俊:物性研究3(1943)水素結合と誘電的性質)
へぇー、ぼくが生まれる10年前に、こんなこと書いてたんだ、秀俊さん、28才かぁ。

しかし、これだけwebやパソコン進歩してるのに、H2Oくらい、なんでもっと簡単に書けないんだよぉ。これだって、そんなにカッコよくないし。

October 6, 2004 at 06:49 PM in 書籍・雑誌 |

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