ちょっとカラんでしまったかなぁ
今日の「サイエンス・サイトーク」のゲストは、『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』を書いた黒川伊保子さん。言葉を徹底的に「音」の切り口から考えて、マーケティングなどに活用している。
名前では「ナナコ」という名前は好かれやすいが「キリコ」はちょっと違う、みないな話を細かい分析とももに話してくれた。どうしても何か違和感があったので、質問タイムに「そうやって何もかも音で説明できてしまうのはウサン臭い、わからないものもあってもいいのでは?」と聞いたところ「全てが音で説明できるとは思っていない」という答え。うん、まあそうでしょう。その後のコメントが「竹内久美子さんが何でも遺伝子(だったかな?)に結びつけちゃうのがイヤだと思っていたから、今の質問の気持ちはよくわかります」というようなものでなかなか笑えた。 本人は「自分を研究者だとは思っていない」と言っていたけど、それで理解しました。「科学ではない」のだろうと。そこまでいうと反論されるのかもしれないけど。
たまたま『クリティカルシンキング 不思議現象編』を読んでいる最中だったのがいけなかった。だって、ことごとく「科学のやり方」に反した話だったから。
この番組のゲストに反発するような質問をしたのは今日で2度目。どちらも女性ゲストだったのは・・・偶然でしょう。まだ、十分なサンプルがないから。
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ことばの「音」を研究して、いろいろな説明してくれる人に対して「ものごとは音だけで決まるわけでもない」などというコメントをしたのは、考えてみると大人げなかった。「それは十分にわかっています」と言われたのも当然だし、いちいち「音としては、こうなりますが、実際には他の要素が加わります」なんて、言っていられないだろうから。
「ななこ」という名前は、好かれやすく(でも「なめられやすい」)、「きりこ」は、きつい感じがする、などというのはまさに「音として、そういう要素がある」と言っているだけなので構わないのだけれども、「ななこという社長はなめられやすい」という言い方をすれば「社長の名前としては「ななこ」は不適格である」という印象を多少なりとも持ってしまう。(それが行動に影響するとは限らないけど)「社長としての資質」として、名前の「音」が、どれほどの重要さであるのかは論じられていない。ちょっと考えれば、それ以外の要素の方が重要そうである、ということがわかるから、それでいいということか。
「『ななこちゃん』はかわいいけど、『ななこ社長』ではサマにならない」という話は十分面白くて、そこに「音のサブリミナル効果」などなどの説明を加えてくれるので、話題性は十分。商品開発や、マーケティングに役立っているのであれば、何も文句をつけることはないはず。
にもかかわらず、ひっかかっていたのは「科学」として考えるからなんでしょう。
「今後、どんな目標や仮説を立てて研究していくのか?」という質問が、どうにもしっくりこなかったのは、質問者は「科学的研究」をイメージしていたのに対して、回答者はそうではなくて、「自分は研究者だとは思っていない」とも言っていたのだから。
「人を言いまかそうとすることはしないし、論争になることがなくて、相手には物足りなく思われることもある」というようなことを言っていたと思います。たしかに、他の手法、研究を非難したり否定するようなことは決してありませんでした。
Posted by: のぶ | 2005.01.26 04:04 PM