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2005.09.28

ドライアイスを30倍で見ると

ライトスコープという「30倍のポータブル顕微鏡」があります。その名の通り「ライト」がついているので、ふつうの顕微鏡のようにスライドグラスの上に対象物を載せなくても「虫めがね」感覚で何でも見ることができます。
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このライトスコープを使ってドライアイスを見ると、すばらしい光景が見られます。

・ドライス自身が溶けて(昇華して)小さくなって、やがて消えてしまうところ
・空気中の水蒸気が昇華して氷の結晶が成長していくところ

このふたつを見ることができます。

ドライアイスは、ふだんは白く見えますが、こうして見ると透明なガラスのようです。おそらく圧縮して固めて作られているからでしょう、小さな粒を集めたようになっています。氷の結晶は、雪と同じ六角形がどんどん成長していくのが見えます。雪も水蒸気から水を経ないで氷になるので同じできかたです。ドライアイスが透明なのに対して、こちらは白く見えます。もっと拡大すればおそらく透明なのでしょうが、小さな結晶なので白く見えるのでしょう。

写真を見せられないのが間抜けですが、携帯のカメラをくっつけても露出やピントが合わなくてうまくいきませんでした。

さて、「ドライアイスをライトスコープで見るときれいだ」と思いつつ、なかなかドライアイスを手に入れることがなくて、先日久しぶりにやってみたのですが、イマイチ感動がない。溶けていかないのです。いろいろやった末、「小さな粒しないとダメ」と気が付きました。
大きいままだとあまり溶けないのです。(本来の目的にはこれが重要)

というわけで、小さな粒で何度も見ていたのですが、ふと、また大きな塊を見てみると、ドライアイスが溶けないのはともかく、氷の結晶が出来るところは見えるだろうと思うのにこれが見えません。もちろん長い時間おいておけば肉眼でもわかるくらい「霜」がつきますから、実際にはできているのでしょうが、成長していく様子はほとんど見えません。

うーん、不思議。が、ここでひらめいた。「ドライアイスが気化する時の気化熱で冷却されるから氷がよくでていたのでは」と。ドライアイス(二酸化炭素)の気化熱は132cal/gほど。水の539cal/gほどではないけれども、これはかなり大きい。気化してできた二酸化炭素ガスに水蒸気が触れる効果もあるのかもしれない。

ともあれ、「ドライアイスが溶けるからこそできる氷の結晶」というわけで、おかげさまで美しい現象を同時に見ることができるのでありました。

September 28, 2005 at 06:13 PM in 科学 |

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Tracked on Jun 1, 2007 1:28:04 AM

Comments

のぶさん、

今度は顕微鏡ですか。良いですねぇ。


>もっと拡大すればおそらく透明なのでしょうが、小さな結晶なので白く見えるのでしょう。

そうですね。本来は透明な物質でも、小さな結晶が寄り集まった構造(多結晶体)は、その境界(表面・結晶粒界)で光が乱反射するので白く見えるんですね。私の扱うてるセラミック材料では、こんなのがいっぱいあります。

Posted by: 温泉カワセミ | Sep 28, 2005 10:41:00 PM

>今度は顕微鏡ですか。良いですねぇ。

このライトスコープ、いつもカバンの中にしのばせております。今日も、たまたま同僚がお菓子を買ってきてくれた時についていたドライアイスを使って、みなさんに披露しました。

ふだんは、ドライアイスが白、氷は透明、なのに、30倍の世界では逆になったのがちょっと面白かったです。

Posted by: のぶ | Sep 28, 2005 10:44:37 PM

なんか他のことを調べていて偶然来ました.


上記のことは,はじめて知りました.ライトスコープというのは持ってないのですが,ファーブルとかいう実体顕微鏡とか,近くがみれる双眼鏡とかへんなものがあるので使えるかも..(でもびみょうに不適なような気も..).

「復氷」というのに合った内容ですね.

こんど「ありがとう」「ばかやろう」とかつぶやきながら試してみたいです(爆).

Posted by: 伊庭 | Nov 6, 2005 4:07:31 AM

伊庭さんどうも、

>なんか他のことを調べていて偶然来ました.
何を探していると、ここに来るんだろ:-)

こういうお手軽観察にはライトスコープがいちばんです。照明付で、ピント合わせも楽だし。

>こんど「ありがとう」「ばかやろう」とかつぶやきながら試してみたいです(爆).

ドライアイスは水じゃないから言葉はわからないだろうけど、まわりにくっつくのは水ですもんね。

こんなこと書いて、知らない人が読んだら誤解するじゃありませんか。

Posted by: のぶ | Nov 6, 2005 12:14:21 PM

そうか,科学論だと思ってると見落とすけど,あっちの主張には「水」が特権的だという点があるのですね. よく考えるとあたり前ですが.. 

Posted by: 伊庭 | Nov 10, 2005 12:40:49 PM

ドライアイスは科学少年(科学こども?)の必須アイテムですよね.むかし看護学校の物理の授業で配ったら,全員遊びだして手のつけられない状態に.. さいころ配ったときも同様. 


ところで,偏光版をかませて覗いたら色がついて見えるんでしょうか.ドライアイスのまわりの氷.

Posted by: 伊庭 | Nov 10, 2005 12:44:17 PM

>ドライアイスは科学少年(科学こども?)の必須アイテム

そうそう。ぼくも子どもの頃ドライアイスが家に来ると使い倒しましたから。

残念なことに、この頃はお菓子の保冷に使われることが少なくなりました(保冷剤のおかげで)。アイスクリームにはドライアイスを使いますが、その必要があるほど遠くに持ち帰ることも少なくなりましたから。

偏光板、やってみよう。って、ライトスコープの前だか後にかませるのかぁ、できるかな。

そうそう、きくちさんのブログで「水伝の氷が室内の水蒸気からかも」という話がありましたね。ちょっと楽しみです。

Posted by: のぶ | Nov 10, 2005 12:49:11 PM

2枚入れて間,というのもありかも.

Posted by: 伊庭 | Nov 10, 2005 2:46:19 PM

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