大村政男さん
きのう(2005/09/20)は、TBSのラジオ番組「サイエンス・サイトーク」の今期初の収録だった。ゲストは、大村政男さん(日本大学名誉教授)
大村さんといえば、心理学者にして、血液型性格判断に関して様々な研究を続けている希有な人である。ご本人によれば、この頃はそうでもないが、かつては「血液型をやると心理学者の間ではバカにされる」ということで、勇気がいったらしい。
この大村さん、一年ほど前から一部の血液型ファンの間でちょっとした話題になっていた。
「あの大村さんが転向した」
というのだ。「血液型性格診断の否定派から肯定派へ」と。
TBSの「スパスパ人間学」という番組に出た時のことを言われているらしいが、血液型ファンからは喜ばれたけれども、心理学者の仲間からは非難されたとか。当然か。
「転向」について詳しく書かれているABOさんのページによると「大村さんが再転向」ということで、たった今は「否定派」ということになっているらしい。
さて、インタビュー(聞き手は日垣隆氏)の内容は、「血液型人間学の歴史」のような感じで、特に過激な話はなし。日垣さん「否定を前提として話している」といいながら「O型は○○ですよね」とか、スラスラ出てくるのがおかしい。これまでにも否定派の大物として、佐藤達哉氏、菊池聡氏なども出演したことがあるのだけれども、大村さんは、ずっと隠建派という感じ。それもそのはずで、質問コーナーでいろいろ聞いたところによれば「血液型は捨てがたい」と思っているのだそうです。「血液型で人間の気質がわかればいいな」という想いがずっとあって、血液型でなくても、ドーパミンやセロトニンには何かがあるのではないか、と考えていたところに「スパスパ」で、それらしい結果がでたのでちょっと嬉しかった、というような感じであった。
心理学全体の話としては、「心理テスト」がいい加減であることを悲しんでいました。そりゃ、シロウトでもそう思いますけどね。その意味でも大脳生理学の分野で取り組んでくれることを大村さんは望んでいるとのこと。自身の分野である心理学の限界を知っているところがすばらしい。
インターネットをご覧になっているようではなかったので、関連ページを差し上げようかと思ったら、「他の人から送ってもらいました」とのこと。そりゃそうですね。
会場からの質問に答えてのおススメの図書は、
安藤寿康さんの本だそうです。
例えばこれ。(この本を薦めていたわけではありません。単にぼくが面白そうだと思っただけです)
『心はどのように遺伝するか―双生児が語る新しい遺伝観』
安藤 寿康著 ブルーバックス
大村さんの本を紹介せずに、読んでもいない安藤さんの本だけ紹介するのもヘンだけど、覚え書きということで。
September 21, 2005 at 02:55 PM in 科学 | Permalink
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Comments
のぶさん、
大村さんの「転向」話は有名になりましたね。
これはTVとのつきあい方を慎重にしなけりゃならんと言うこともあるかと思いますが、個人的には専門家の方の中で「血液型と性格の関連を否定できない」と言われる方には、もう一つ重要なことを付け加えるのを忘れないで欲しいと思っています。
それは「関連する可能性」があるのは、あくまでこれから研究して新たに調べることについてであり、「決して、今現在流布しているABO式血液型性格診断ではない」ということです。今現在流布してるやつは、「性格の客観的判定法・条件」を明らかに出来ていない以上、「科学的議論」の俎上に載せるレベルのものではないんですからねぇ。
そこの区別をきちんと明確にしとかないと、ツッコミが入るのはしようがない気がします。
Posted by: 温泉カワセミ | Sep 28, 2005 10:39:43 PM
なるほど「可能性があるのはこれからのことだけ」というのは、重要なポイントですね。
血液型批判で、うっかりハマりがちなのが、
「相関はない」という一方で「小さい頃からA型とか言われているとそれに影響されてしまう」という具合に、暗に相関を認めてしまうこと。
そのあたりを(賛成派に)ツッこまれると厄介になりそうです。
とにかく、ここまで広まってしまうとぼくのようなシロウトがヘタに否定派行動をするのも危なっかしいので、ジッとしています。
Posted by: のぶ | Sep 28, 2005 10:48:36 PM