高校サッカーの決勝戦を、いつになく熱心にTV観戦したら、2度と見られないような鮮やかなゴールを見られて満足した。今年の正月は、駅伝に続いてスポーツが面白い。
下馬評では鹿児島実業の2連覇濃厚という感じであったが、野洲が先制して、後半鹿実が追い付いて延長戦。どちらが勝ってもいいけど、つまらないゴールで決まったらイヤだし、PK戦はもっとイヤだと思っていたら、すばらしい結末でありました。
野洲は「セクシーなサッカー」とか「テクニック重視」とか言われているのだけど、シロウト目にも他と違うなとすぐに思ったのが、ディフェンスがボールを大きく蹴り返さないこと。自陣ゴール近くでボールを取ると、近くに相手がいてもパスを繋ごうとする。これが危なっかしいこともあるのだけど、とにかく「安全のために大きく蹴る」ということをめったにやらない。で、決勝点がまさにそこから生まれた。
自陣左サイドで2人がパスをやりとりしながらゆっくり上がったと思ったら、ドーンと右に40メートルくらいのロングパス。いわゆるサイドチェンジというやつ。これが、空中ではなくグラウンダーで敵の合間を縫うようにピタっと通って、それをドリブルで中央に持ち込んでからヒールパスで……、とあとはニュースで何度も流れたとおりの鮮やかなゴール。
で、最後の方ももちろんすごいのだけど、そこにいたるまでのパス回しとサイドチェンジは、サッカー通でもないぼくや、むしろサッカー嫌いの息子でさえ息を飲むすごさだったのに、その後全くテレビで流れない。ゴールシーンだけ映すニュースならともかく、外したシュートなどもいろいろ流す番組でも映していなかったのがとても残念。 ネット上でもそういう声があったので、動画がいくつかアップされていた。 一般ウケはしないと思ったのかなぁ、TV屋さんは。
野洲はファールが少なかったのも特徴。記憶の限りではキーパーチャージ以外の接触プレーによるファールはひとつもなかったかもしれない。鹿実がイエローカード続出したのが対象的。鹿実はエースがイエロー累積2枚で決勝に出られなかった、というのが何とも象徴的。ついでに書くけどファールはともかくイエローカードって、ほとんどは「避けられるもの」なのではないだろうか。審判に対する暴言は論外(でも結構ある)として、プレー中のイエローも必然性を感じるものはめったにない。いや、そもそも「必然性のあるイエロー」なんてあってはならないのだけどね。「イエロー覚悟に止めに言ったプレー」なんていうことがあるけど、あれに価値があるのかどうかは大いに疑問。人としてもね。
カズや中田はものすごくイエローが少ないのはディフェンスをさぼっているわけではないと思う。
ところで「野洲」は「やす」と読みます。日本IBMの工場があるところなので、同業者としては昔から地名は知っていたけど、滋賀県にあることを知らなかったくらいのいい加減なもの。今回の優勝でぐっと知名度が上がることでしょう。