「トンでも吸盤」デビュー間近
5月に「どこでも吸盤」というものをプロデュースしました。なんで「プロデュース」などと妙なことばを使うのかというと、目新しいものではあるけれどもぼくが「発明した」わけではないし「発見」したわけでもないし、「作った」わけでもないから。こんなこと言ったら世の「プロデューサー」に叱られるかな。
その「どこでも吸盤」をあれこれいじっていたり、使った人から聞かれたりしているうちにアイディアが湧いてできたのが「トンでも吸盤」。こちらは「作った」と言っていいと思っています。他の誰かが作っていない、とか世界初とかいう意味ではなくて、「自分で考えた」ということです。
「どこでも吸盤」とは同じ材質、同じ大きさですが、内側の穴はありません。中央にヒモがつけてあります。これをテーブルに置いてヒモを引っ張ると…
「どこでも吸盤」と同じく、くっついて持ち上がりません。
物を持ち上げることもできます。
ティッシュの箱も持ち上がります。
壁面にもつきます。ヒモが付いているので投げてくっつけることができるのです。そのままだと軽すぎて投げにくいので、「おもり」をつけています。これを何て作るかは悩ましいところ。
天井にもつきます。
「どこでも吸盤」と違って、これは「引っ張っていないとくっついていない」ので、天井につけた時はヒモを引っ張っているか、おもりをぶらさげておかないと落ちてしまいます。
「どこでも吸盤」は、「缶フィックス」という名前の「実用品」を教材化したものですが、この「トンでも吸盤」は実用性ゼロ。そのかわり「遊び心」は倍増。
いわゆる吸盤っぽくない平面のシートが、「スッ」「ピタッ」と壁や床に吸いつく様は意外性があってかなり楽しい。
今のところシートをまるく切るところから手作りですが、製品化を決意して「とこでも吸盤」(缶フィックス)を作っている会社(株式会社ビブロ)にかけあって「穴なしシート」を作ってもらいました。「そんなもの、穴をあけないだけだから簡単だろう」と思うかもしれませんが実はそうでもないのです。「どこでも吸盤」を作る時には、穴も一緒に、つまりいきなりドーナス型に打ち抜くのだそうです。もうダメかと思ったのですが、打ち抜きの刃の使い古したものの内側を壊して「穴なし」用の型を作ってもらうことができました。とはいっても工場を動かすためにはふつうは「何万枚」も注文しなければ作ってくれません。今回「サンプル」ということで少ロットで作ってもらいました。それでも1000枚ですからシロウトにとっては大ごとなのですが「どこでも吸盤」を4000枚も作ったので感覚がやや麻痺してきたようです。
円盤にデザインを印刷(名入れ)するところまでをやってもらって、あとの工作は自分でやります。一度にたくさん作る必要はないだろうから、ノンビリとやります。作って、みんなに使ってもらってから問題点に気付くだろうから、あまりたくさん作らない方が良いでしょうし。
新製品は「トンでも吸盤」と名付けました。
ひと月ほど前に、試作した段階でネット仲間にネーミングを考えてもらったところ、
「空飛ぶ吸盤」
「吸盤キャッチャー」
『スパイ大作戦』に出てきそう、ということで出た案が、
「吸盤大作戦」
「スパイ吸盤」
「どこでも吸盤」に合わせるべき、ということからは
「引っ張る吸盤」
「投げたら吸盤」
「東京吸盤ボーイズ」・・・これは、イベントで出店名として使っています。
「吸盤NINJA」
「吸いつき忍者」
「どこでも吸盤○」←「◎」に対して「○」という深い案。
「やっぱり吸盤」
「いつでも吸盤」
「それでも吸盤」
「どこでも吸盤プル(Pull)」←アメリカ在住の方から
などなどたくさん考えていただきました。「どこでも吸盤」と合わせる、というのはぼくもそれがいいと思ったので、考えていたところ息子が考えたのが「とんでも吸盤」でした。「トンデモ」と「飛んでも」をかけていて面白かったのでこれに決定。このままだとあまりにも字面が似すぎているので正式表記は「トンでも吸盤」にしました。略称は「トンQ」。
印刷があがるのが9月8日の予定。デザインはこれ↓
他にもまだまだ「アッと驚く」ことができたり起きたりします。いろんな人に使ってもらえば、さらに新しいことがわかるのではないかと期待しています。
遊んで楽しいだけでなく、大気圧教材としても実にいろいろなことを考えさせられます。これをきっかけにして『吸盤のなぞ』(仮題)という冊子か本を書こうかと思っています。
9月中旬には、何とか発売開始したいと思っています。価格は未定。
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