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2007.05.30

創造論のおかげ

リチャード・ドーキンスの"Blind Watchmaker"(和訳は『盲目の時計職人』)という本を読んでいる。ダーウィンの進化論に関わる話で、かなり面白い。

ひと口に進化論といってもいろいろ難しいようで、ぼくもまだほとんどわかっていないけど、いくつかわかったことがある。

・いきなり変異したのではなく、段階を踏んで変わってきた
・そう言われてもなかなか理解できないのは、要した時間があまりにも長くて、秒、分、時、日、月、年単位の感覚では想像がつかないから
・種は目的を持って作られたわけではなく、突然変異によってできたもののうち、子孫を残しやすいものがたまたま残っただけ

などなどなど。

進化論者の中にもいろいろ派はあるらしいし、難しいことはわからないけど、とにかく面白い。

さて、創造論とか「インテリジェント・デザイン(ID)」というのは、進化論をまっこうから否定する。「論」とつけるのもためらわれるようなおとぎ話で、進化論のさまざまな研究成果を見るにつけ、「偉大な研究をあんなもの(創造論)が批判すること自体が失礼」と思う。

ところが考えてみると、ぼくが今進化論に興味を持っているのは創造論やIDの話を知ったからなんですよね。進化論のことはもちろん前から知ってい たし「どうやって魚から人間ができたんだ」くらいの疑問は持っていたけど、それ以上知ろうとも思わなかった。それが、創造論がきっかけで本を読むように なったのだから皮肉なもの。特にドーキンスは「アンチ創造論」的な文章をたくさん書いていて、創造論者からもターゲットにされている。

昔ながらの創造論は単に「神がおつくりになった」くらいの話で、進化論を直接批判することもなかったので何の役にも立たなかったのだけど、IDは結構細かいところを突いてくるので、進化論を勉強しないと、うっかりすると論破されてしまうのだ。

「『目』のような複雑なものが、自然選択の結果できるはずかない」(だから、知的なものがデザインしたのだ)
「段階的に進化したというが、「半分の目」など役に立たないから、おかしい」

などと言ってくれるので、それに反駁するかたちでドーキンスが解説してくれるとわかりやすいのだ。

ドーキンスにはスティーブン・J・グールド(故人)という、いわば論敵がいて、ぼくはグールドの方が好きだったのだけど、今はとりあえずドーキンスを読む。『ドーキンス対グールド』などという、けしかけるような本もあるのでいずれ読むつもり。

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2007.05.28

金運昇華財布

ご注意:この記事は、個人の感想であり、商品の効能を保証するものではありません。
また、筆者はこの商品の内容にも販売にも一切かかわっておりません。

今朝(2007/5/28)の新聞の折り込みチラシにすばらしい広告が入っていました。新聞全面4ページ相当豪華カラー印刷上質紙で、表紙はこれです。

Vfmi0365

とにかく、この財布を持っていると、
・いくらお金を使っても減らない、または増える
・ホームレスから、あっという間にIT企業の重役になれる
・突然遺産が数億円転がりこむ
のどの特典があるそうです。

限定500点 19,800円

広告はかなりの部数出回っていると思われますので、急がないと売り切れてしまいます。

ちゃんと科学的な裏付けも書かれています。

Kinunkagaku


スイスのヘフォン博士(誰だ)によると、このサイフに入れておいたお札にγ放射接の一種を照射すると、驚いたことに
「オーラ状のポジティブエネルギー」
を放出していることが確認されたそうです。
(そりゃ驚く)

Kinuntv


香港のテレビ局が1年かけて追跡実験した結果にも注目です。

この「金運昇華財布」をGoogleで検索してみたところ、一件もヒットしませんでした。
おそらく、まだ誰も気が付いていないと思われるので、人より早く買うなら今です。

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2007.05.23

アマゾンはコワイ

Vfmi0348

なんとなく捨てそびれていた箱を積み上げてみたらこんなになりました。たぶん、今年になってからの分。1冊だけでも箱に入ってくることが多いので、大した数ではないのだけど1万円以上の本も2冊あるなぁ。

リアルの書店(紀伊国屋)も近くにあるので、アマゾンで買うのは洋書中心だったのだけど、この頃は何でも構わず「カチッ」してしまう。で、さらに紀伊国屋でも買っちゃうし、フロア拡大したジュンク堂新宿店に行けば、また買ってしまう。

通勤しなくなって読む時間がないというのに。

板倉聖宣さんによる、「本は買うものにして、読むものにあらず」「買うのにお金を使ったのに、さらに読むのに時間まで取られたら『盗人に追い銭』だ」などという無茶な名言に救われています。

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2007.05.22

「どこでも吸盤」「トンでも吸盤」の販促活動

「日本地球惑星科学連合2007年大会」という学会に吸盤を売りに行ってきました。
有限会社海猫屋という知り合いの教材屋さんが出品するので、その販売支援という感じ。このために、数日前前急いで30枚作って宅急便で会場に送ったのです。

幕張メッセに行くのは久しぶり。京葉線に30分以上乗るのだけど、読書の時間がとれて悪くはなかった。

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さて、売り場はこんな感じなのだけど、すばらしいのはすぐ横に、

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こんな壁があること。大理石風で、ピタピタと非常によくくっつく。
さらに、また上を見たら、なんと

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おあつらえ向きの天井があるではないか。
トンでも吸盤をくっつけるためには、天井は、
1.届く高さでなければならない
2.すべすべした面でなければならない
という条件があるのだけど、展示会の会場は、たいていどちらも満たしていない。ここもメインの天井は高くて届かないのだけど、この部分は梁(はり)か何かで低くなっていたのであった。

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11時頃から18時くらいまでで15個くらい売れたかな。さんざん感心して喜んでも買っていかなかった人が大勢いたので、あとの日に買いに来てくれるかもしれない。
残りが6個ほどになってしまったので、急拠増産するために帰りにハンズに材料を買いに行った。電話で聞いたら20:30までやっているというので、急いで行ったら20:15くらいに着いてセーフ。高島屋はもう閉まっていた。

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コメントスパムには困ったもんだ

【追記】 2007.5.25

コメントには「必ずキャプチャを入力」という設定にしたのだけど、またひとつスパムが来ていた。イタチごっこなんだろうが…。

このところ、いわゆる「コメントスパム」にやられて、ひどいことになってます。
さきほど、一括して削除しましたがまだまだ続くでしょう。

ブログにコメントがついた時には、すぐに読んで返事をしたいと思って携帯にメールが来るようにしているのですが、これがスパムばっかりになってしまいました。止むを得ずメール転送は断念。

人間が見れば一目でスパムとわかるのですが、「メールを転送するかどうか」のフィルターに、それを教えるのは難しそうなので、とりあえず全部やめました。

このごろは、コメントを書くためには「人間にしか読めないはずの」画像文字(キャップチャ)をタイプしないといけなくなっているのですが、それを解読してまでコメントするツールを使っているのでしょう。

mixiで日記を書くようになってから、こちらの更新がおろそかになっているので、それを防ぐ意味でも毎日しっかりチェックして、スパムは消すようにします。

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2007.05.08

『 図解 物理のウンチクがたちまち身に付く本』

Untiku『 図解 物理のウンチクがたちまち身に付く本』

こんな本が出ました。
1,050円 (本体 1,000円)

横浜物理サークル(YPC)の鈴木健夫さんが中心になって、サークルのメンバー10人ほどで分担して執筆。ぼくもいくつか担当しました。編集にも参加して、結構大変でしたがいろいろ勉強になりました。

出版元の秀和システムの紹介ページはこちら

こんな↓↓内容です。

本書は乗り物、住宅、風景など身近にあるものを題材に物理学の基本と楽しさを親しみやすいイラストや図解とともに解説した物理学のウンチク入門書です。 「車のボディーは壊れやすいほうが安全」「ジェットコースターは前と後でどっちがスリリング」「鉄の塊の船がなぜ浮く」「アポロの月面着陸捏造説を検証す る」「電子レンジが解凍が苦手なワケ」「ドミソの和音はなぜきれい」「スプーン曲げにもコツがある」「気功師が男5人を気で飛ばしたら本人も無事ではいら れない」「赤外線ストーブでやけどはしても日焼けはしないのはなぜ」などなど、今さら聞けないギモンの数々がたちどころに解決。この一冊で物理の楽しみ方 がわかります!

5/10から書店に並ぶ予定ですので、お手に取ってご覧ください。

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