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2007.09.19

おでこ体温計「サーモフォーカス」の真相

何度か書いてきた、〈おでこで測る体温計〉「サーモフォーカス」を先日入手した。目的は「本当に使えるのか」ということ。

買おうとした段階で「扱いが難しいのでシロウトには売るな」的な表示があったので、ある程度は予想はついていたのだが、製品のパッケージに入っていた紙にはびっくりするようなことが書いてあった。

結論からいうと、「初めて聞いた時の予想どおり」。つまり、「おでこの温度から体温を正確に推定するのは無理」ということ。

サーモフォーカスには「フェースボタン」と「ホームボタン」があって、おでこで体温を測る時にフェースボタンを使い、ホームボタンは一般の放射温度計のように体温以外のものを測る時に使うとカタログにも説明書にも書いてある。 おそらく、どちらの押した時も測定方法は変わらず、表示する前に換算する(フェース)、しない(ホーム)の違いだけだろう。

さて、製品に同封されていた問題の資料はこれ。

Thermo0

「承認番号」とか「類別:機械器具(16)体温計」とか難しいことが書いてあるが、役所の書類のようではない。
二番目の赤枠で囲まれたところを拡大したのがこれ。

Thermo1

「舌下温への変換」というのはおでこを測って体温を測ることのはずだが、それが「副次的な機能」だってぇ?? で、「体温として取り扱わないこと」だとのこと。じゃあ、何に使うのだろう。

使い方の説明のところがこれ。

Thermo2_2

上に書いてある「ホームボタンを押して測る」のが「体温測定」で、おでこで測るのが「副次的機能だとここにもはっきり書いてある。子どものイラストまでつけて「副次的」?

要するに、「おでこの温度を測っても、体温を正確に測ることはできなかった」ということが判明したということです。

もちろん、「役に立たない」ということではなくて、病院で条件を整えて使えば使い道はあるのだと思う。ぼくの持っているふつうの放射温度計でおでこを測ると、ちょっとしたことで1℃くらい変動するが、汗をふいて30℃くらいの部屋で測ると、大体33~34℃あたりにおさまっている。体温計は使っていないけど、平熱だろうから36.0~36.5℃というところ。おでこ温度が35℃とかになれば「熱がある」ということはわかるだろうから、たしかに役には立ちそうだ。 しかし、手のひらや、お母さんのおでこで触っても熱があることはわかる。

過去の記事はこちら

2006.02.03 おでこで測る体温計「サーモフォーカス」への期待と不安

2006.11.04 「おでこ体温計」サーモフォーカス、再び

2007.08.11 再びサーモフォーカスを追究する

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2007.09.03

吸盤が真空中では落っこちるテスト

吸盤は空気がないところでは使えない、という実演。 ガラスびんの内側に小さな吸盤をいくつもくっつけておき、「エアーフレッシュ」という簡易真空装置でびんの中の空気を抜いていく様子。 もちろんどんな吸盤でもよいのだが、ふつうの大きさのものだと「なかなか落ちない」。 その点、この吸盤は実にいい具合に落ちてくれる。そんなことをいうと、「放っておいても落ちるくらい弱いのでは」と思うかもしれないが、そんなことはない。何もしなければ何日間もくっついているだけの力はある。 実験としては1つでもいいのだが、たくさんつけておいてパラパラと落ちてくるさまが特に楽しい。 この小さな吸盤は外国製の工作セットのようなものについていたのだけれど、ふつうに入手できるかどうか探してみよう。

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