そぞろ神
今朝、母が「気に入ったことばがあった」といって教えてくれたのが、「そぞろがみ」。
『奥の細道』に出てくるというから芭蕉に詳しい人ならご存じでしょうが、
《なんとなく人の心を誘い動かす神》
だそうです。漢字で書くと「漫ろ神」。
そぞろごころ、ということばもある。新明解によると、
《有意的にそうしようという気持ちは無いが、周囲に引きずられてそうなる心の状態》
そぞろがみが糸を引いているのかもしれません。
「気もそぞろ」という表現はよく聞くのだけど、あまり意味がわかっていなかった。
「そぞろ」単独だと、
《(1)心にかかっていることがあって、当面すべきことに集中できないでいる様子》
なので、気もそぞろ、はこの意味なのだろうが、そぞろがみとはちょっと違うようだ。
と思ってよくみたら「そぞろ」の第2意は、
《(2)その場の状況(雰囲気)につられて、気づかぬうちにそういう心情になって(行動をとって)いる様子》
だから、こちらですね。
そぞろ歩き、そぞろ涙する、なども。
今日もそぞろ神に従って、なんとなく行動するのだろうか。
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