電気湯沸かしは無駄がない
少し前から電気湯沸し機を使っている。いわゆる「湯沸しポット」ではなくて沸す専門のこんなやつ。
T-FALの似たような(あっちが元か)のがあるけど、これは無名メーカー製。
その昔、父から「熱は最低のエネルギー形態だ」というようなことを言われたことがある。運動とか力とか電気とかは、何かほかの形のエネルギーになるチャンスがあるけれども、熱になってしまうと(大きなロスなく)別の形にすることができないから、ということだったと思う。エネルギーの最終形、なんていう言い方をするかもしれない。
薪なんぞは、そもそも燃やして熱にするしか使いようがないのだが、電気は無限の使いみちがある。だから、電気ををむざむざと熱に変えてしまうのはもったいない気がする。エアコンの暖房はまさにそんな気がする。何しろ、電気でモーターを回してヒートポンプで空気を圧縮して…などいろいろやって最後にゆるやかに部屋を暖めるのだから。
ハロゲンヒーターはその点かなり直接的でよろしい。空気を暖めるのではなく直接人間を暖める道具としてはかなり優れている。が、逃げる分も多い。だから、こんな工夫をしてみたりもするのだが。
そこで電気湯沸しである。
中はこんな風になっている。
ヒーターが見えている。発熱体を水で囲うのだから熱効率は良さそうだ。間には空気もないし、他に逃げようにも逃げられない。たいていの高出力の道具は発熱対索として冷却するのだが、こいつは冷却すること自体が水の温度上昇の役に立つのだから言うことはない。
実際のエネルギー効率とか料金的にどうなのかは知らないけど、かなりいい線を行っていると思う。
そういえば、形はずっとスマートだけど、湯沸しポットもヒーター部分は同じような理屈だろう。しかも保温性がいい。ただし、使うかどうかわからないのに温度が下がると沸かし直すというところが、いわば「ぜいたく」だ。電気は沸かすだけに使って、あとは純粋に魔法びんとしてのみ保温する方式のもあるというから、それで必要なときだけ再沸騰させる使い方がよさそう。ほしいときに「すぐに」お湯はないかもしれないけど、そのくらい待てや。
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Comments
こんにちは。熱が「仕事」をするっていうと、ボイラーとか、蒸気機関とかを思い出します。それでも「エネルギーの最終形」と呼ばれるんですよね。「熱エネルギーだって仕事するじゃん!」とか思って、学校で初めて聞いたときはあまりピンとこなかった覚えがあります(^^;
T-FALのを持ってますが、昔フランスのホテルで電気式湯沸かしの放熱部にびっしりと白いもの(向こうは硬水なので多分その成分)が付いていたのをみて、それ以来どうも使いたくない気持ちが…軟水の日本では、まずそういうことはないと思いますが(苦笑)
最近お湯が沸いたら自動的に止まるコンロを導入したので、もっぱらそっちを使ってます。ちゃんと測った事がないけど、電気代とガス代、どっちがお得なんだろう…
その都度必要な分だけ、というのは、私もその通りだと思います。保温も電気で行うようなやつは、どうも無駄な気がします。
Posted by: Sio Ikezaki | 2008.04.08 02:04 PM