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2008.08.20

意外にスッキリ、レスリングのルール

女子レスリングは、4人とも4年前と全く同じメダル、というすごい結果でした。そもそも「同じ4人」が出場していること自体が奇跡。

試合を見ていてレスリングのルールにいろいろ変わったところがあることに気付いた。アテネオリンピックの後、ルールが変わって、3ピリオド制で、2ピリ取れば勝ち、ただしフォールすれば無条件にその場で勝ち、ということなのだけど、両者にポイントのないときの扱いが強烈なのに驚いた。

2分間のピリオド終了時に両者が0-0のときは、ボールピックといって、レフェリーが箱に手をつっ込んでボールを取り出して、それが青なら青の選手の片足タックルから始めるという、一方が(恐ろしく)有利になるというもの。(7~8割はそっちが勝つらしい)

伊調姉がそれで1ピリオドを取られて、次のピリオドも0-0だったので、てっきり「今度は伊調が有利」なのかと思ったら、何と「またボールピック」するのだ。この時は幸い伊調になったけど、運が悪いと2回続けてやられることになる。

ひでーなー、と思ったけどこれは「ゼロゼロになるような試合は本来は両者負けでもいい」というくらいの前提なのだろうと思うと納得する。

つまり、「何とかして勝負をつけさせる」ためのルールだから、交互に有利にさせているようでは仕方がない。(だったらボールピックだけで勝敗決めろよという気もするが)

ゼロゼロ以外の同点のときは、「後から追い付いた方の勝ち」というルール。これもまたよくできている。
・何もしないとボールピックになっちゃう
 ・だから先にポイントを取ろう
・これで逃げ切ろうとすると
 追い付かれたら負け
・じゃあ、ちゃんと攻めようか

という具合に、ひたすら「消極的になることを罰する」しくみになっている。

柔道と比べて「攻めない」ことに対するペナルティはきつくないような気がする(警告が与えられた場面を見なかった)けれども、ぐずぐずしているとボールピックになってしまう、というのが大きな脅しなのだろう。

唯一気になるのが、明らかに弱い選手が0-0に持ち込んでボールピックに賭けることか。あまりに力の差があると、片足取ってもポイントを取れずに負けてしまうこともあるのと、おそらく露骨な「逃げ」には警告が与えられるのだろう。

必死に練習を重ねてきたであろう選手たちの勝敗がサイコロのように決まってしまうことに、はじめは大きな疑問を感じたのだが、「ポイント差がつかない程度の試合は、どちらが勝ってもいい」という前提と考えれば、なかなか良くできたルールだといえる。

とはいえ、「何とかして差をつける」ための方法として「ハンディキャップをつける」というのは、美しくないことはたしか。その点ソフトボールや野球で行われる「タイブレーク方式(無死2塁などから始める)」は両者にハンディをつけずに、得点の「感度」だけを高くするという点で優れていると思う。

柔道の「ゴールデンスコア」は、「効果」だけで勝負が付くからちょっと似ている。レスリングは、そこで「一方を有利にしてしまう」ところが大胆。

August 20, 2008 at 03:39 PM in 日記・コラム・つぶやき |

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