2008.04.19

ブリタニカがタダ?

ブリタニカと言えば世界に冠たる百科事典。Wikipediaと比較されたりいろいろあるけど、オンライン版も有償で専門家スタッフがいるなど差別化を打ち出している。  そんなブリタニカを、ブロガーならただで使えるようになった。『ウェブパブリッシャー」であることが条件だというけど、定義は曖昧。ぼくも申し込んでみた。まだ承認されるかどうかわからないけど、とりあえずしたのウィジェットを貼付けてみた。

よくわからないのだけど、ランダムに項目が出るらしい。

April 19, 2008 at 07:04 PM in 科学 | | Comments (4)

2008.04.07

電気湯沸かしは無駄がない

少し前から電気湯沸し機を使っている。いわゆる「湯沸しポット」ではなくて沸す専門のこんなやつ。

Dscf0028

T-FALの似たような(あっちが元か)のがあるけど、これは無名メーカー製。

 

その昔、父から「熱は最低のエネルギー形態だ」というようなことを言われたことがある。運動とか力とか電気とかは、何かほかの形のエネルギーになるチャンスがあるけれども、熱になってしまうと(大きなロスなく)別の形にすることができないから、ということだったと思う。エネルギーの最終形、なんていう言い方をするかもしれない。

薪なんぞは、そもそも燃やして熱にするしか使いようがないのだが、電気は無限の使いみちがある。だから、電気ををむざむざと熱に変えてしまうのはもったいない気がする。エアコンの暖房はまさにそんな気がする。何しろ、電気でモーターを回してヒートポンプで空気を圧縮して…などいろいろやって最後にゆるやかに部屋を暖めるのだから。

ハロゲンヒーターはその点かなり直接的でよろしい。空気を暖めるのではなく直接人間を暖める道具としてはかなり優れている。が、逃げる分も多い。だから、こんな工夫をしてみたりもするのだが。

そこで電気湯沸しである。
中はこんな風になっている。

Dscf0029

ヒーターが見えている。発熱体を水で囲うのだから熱効率は良さそうだ。間には空気もないし、他に逃げようにも逃げられない。たいていの高出力の道具は発熱対索として冷却するのだが、こいつは冷却すること自体が水の温度上昇の役に立つのだから言うことはない。

実際のエネルギー効率とか料金的にどうなのかは知らないけど、かなりいい線を行っていると思う。

そういえば、形はずっとスマートだけど、湯沸しポットもヒーター部分は同じような理屈だろう。しかも保温性がいい。ただし、使うかどうかわからないのに温度が下がると沸かし直すというところが、いわば「ぜいたく」だ。電気は沸かすだけに使って、あとは純粋に魔法びんとしてのみ保温する方式のもあるというから、それで必要なときだけ再沸騰させる使い方がよさそう。ほしいときに「すぐに」お湯はないかもしれないけど、そのくらい待てや。

April 7, 2008 at 03:23 PM in 科学 | | Comments (1)

あなたはラッキー

こんなバナーがでていた。

Lucky

ジョークではありません-当選おめでとうございます!
あなたはこのラッキーなバナーを「49億3143万9359番目」に見た訪問者です。

というようなことが書いてある。クリックしたことはないので何の広告だか知らないけれども、書いてあることがなかなか示唆的である。

この手の「おめでとうバナー」は、インチキ広告の常套手段なので「そうではありませんよ、ジョークではなくあなたは当選したのですよ」と一行目は言っている。
で、その後「49億番目のラッキーな人」だと。(数値がインチキかどうかはこの際問題ではない)

「あなたは49億人の中から選ばれた」などと白々しいことを言わずに、49億人が当選していると正直に書いてあるのだから良識的だ。

実をいうとこの話題を書こうと、わざわざ上のバナーを切り取ったときには、
「 この4,931,439,359というラッキー数字を見たのはあなただけです」
と書いてあるのかと思っていた。
それで「あらゆる数は同じくらい珍しい」というネタを正しく表していると思って感心したのだった。全く趣旨は違っていたけれども、せっかくだから書きました。

April 7, 2008 at 10:41 AM in 科学 | | Comments (0)

2008.04.06

トンでも吸盤の認知度

認知度などという言葉を使うほどにも知られていないのは明らかのですが、ウェブというやつはほとんど誰も知らないようなことでも見つかりますからね。

トンでも吸盤はこれまでにもいくつかのページで紹介していただいていましたが、またひとつ見つけました。先週の「東日本たのしい授業フェスティバル」で買ってくれた方のページです。

動画までアップしてくれています。ぼくも動画を作らねばと思っているのですが、つい先延ばしになっています。


April 6, 2008 at 04:47 PM in 科学 | | Comments (0)

2008.04.04

潜熱メモ 2008-04-04

英語では latent heat。たぶん、これを日本語訳したのが潜熱なのだろう。
対するのがsensible heatで、顕熱。

ふつう、熱は「温度の上昇」という形で目に見えるのに対して、潜熱は表に現れずに「潜んでいる」熱という意味。「熱」と呼ぶべきではない、という声もある。エネルギーというべきか。

潜熱には蒸発熱(気化熱)、凝縮熱、融解熱、凝結熱、昇華熱などがあって、その総称として「潜熱」ということばが使われるのがふつう。氷が解けて水になるときの〈融解熱〉は…、とはいっても、氷が解けるときの潜熱は、とはあまり言わない。

蒸発熱は、肌に塗ったアルコールが乾くときとか、水にぬれた手を風にかざしたときなどに体験するので、実感しやすい。

一方凝縮熱は、なかなか実感するチャンスがない。蒸発するときに大量のエネルギーを使ったのだから、水に戻るときには放出するはずである。

手に「ハーッ」と息をかけると暖かく感じるのは、大半が凝縮熱のためだろうと確信している。別に新発見というわけでもないだろうが、そのことに触 れな書物を見たことがない。ハンカチなどにハーッとやっているところを、裏側から放射温度計で測ると50℃を越えることがある。じっさい、かなり熱く感じ る。

手のひらにハーッとやってできた水は、すぐに蒸発するので凝縮熱でもらった熱はちまち蒸発熱として出ていってしまい、差し引きゼロになる。

フェーン現象は凝縮熱の好例だと思うのだが、解説しているものを読んでもあまり凝縮熱のことが書かれていない。『図解 物理のウンチクがたちまち身に付く本』でフェーン現象の記事を担当したので、思いっきり凝縮熱のことを書いた。

水が水蒸気に変わったとき、潜熱は水蒸気に「潜んでいる」のだと思うが、そう言ってしまっていいのだろうか。でも、そうでなければどこにあるんだよ。

「ハーッ」ではなく、「フーッ」と吹くと冷たく感じるのは、肌の近くの〈体温で暖められた空気〉が逃げてまわりの新鮮な空気が肌に触れるため、と考えられます。
そして、「ハーッ」が暖かいのは

>「それは息が体温で温まっているからでは?」

とぼくも思っていました。

・空気は熱容量が小さいので、口から手のひらに届くまでの間に冷めてしまうはず
・体温以上の温度にもなる

ということで、凝縮熱説が(ぼくの中で)有力になってきました。

加湿機でむしあつくなるのはどうだろう。まず、超音波式の場合はそもそも水が気化していない(細かい水滴)ので凝縮熱は関係なさそうです。空気中や壁で気化するだろうから、むしろ蒸発熱で涼しくなりそう。

加熱式の加湿機なら凝縮熱効果が十分考えられます。そもそも加熱しているから熱いという可能性もありますが。

サウナは、人が入る前に熱い部分に水をかけて室内を水蒸気で一杯にすると、壁や床に水蒸気が当たって水になるときに熱を発して部屋を暖める、と聞きました。(でも、その水が蒸発するときの蒸発熱でちゃらではないのか 

April 4, 2008 at 03:33 PM in 科学 | | Comments (0)

2008.04.02

「潜熱」を理解する、させる

メモ:潜熱を理解したい、させたい

蒸発熱(気化熱)、凝縮熱。
・息を「ハーッ」とかけると熱くなるのは凝縮熱のために違いないと思っているが、確認されているのか
・英語では潜熱をlatent heatというが、使い方が微妙に異なる。
・水が蒸発したときの潜熱は水蒸気の中に「潜んでいる」と考えていいのか
Maxwellの "Theory Of Heat"
Braggの "Concerning the Nature of Thing"
が役に立つ。あとファインマンも
・動きの速い分子が飛びだすから温度が下がるというのはわかるが、潜熱がうまく説明できていない気がする

とりあえずメモ。

April 2, 2008 at 08:25 AM in 科学 | | Comments (0)

2008.01.06

ツンデレ吸盤

トンでも吸盤の初カスタマイズ版。

Tsundere

2007年夏のコミックマーケット等で販売され、その結果「コミック・リュウ」2008年1月号にとりあげられたとのことです。

機能はトンでも吸盤と同じ。ただし、デザイン部分の厚みのためにふるまいはやや異なります。

イベント以外では販売されていませんが、うわさを聞きつけたマニアの間で秘かに評判になっているとか。

説明書は、オリジナル版を忠実?に「ツンデレ調」に翻訳したもの。

January 6, 2008 at 09:32 PM in 科学 | | Comments (0)

2007.11.27

放射熱暖房の新聞広告

新聞にこんな広告が載っていた。
Ir0 一般に、広告の文句の中に「遠赤外線」が出てくるとロクなことがないのだが、これはまさにその遠赤外線の放射を利用した暖房だから、その点何の問題もない。いえ、「その点」に限らず、はじめに言っておくと、これはそうヘンな広告ではない。

放射熱を使った暖房は、一般の「対流による暖房」よりも、こんなにいいですよ、という宣伝だ。






Ir2 ふつうのストーブやエアコンが「空気を暖める」のに対して、放射式の暖房は空気を通り越して、人のからだを直接暖める。ハロゲンヒーターも同じ原理。たき火やストーブに「あたって暖まる」というときも、暖まった空気ではなく、火から直接、熱(赤外線)を受ける。

そのことを説明しているのが、左の文章と、次の絵。



Ir1

上の絵が、ふつうと少し変わっているのは、赤外線が壁に当たってはね返ってくる部分。直接からだに当たるほかに、壁からはね返った熱でも暖まる、というところ。さて、これはどうだろう。

赤外線は光と同じく電磁波の一種で、たしかに「はね返る」ことはあるのだが、ふつうの壁に当たると、ほとんどはね返ることはなく「吸収」されてしまう。では上の絵はウソかといえば、そうともいい切れない。赤外線は、暖房機からだけ出ているわけではなく、からだからも壁からも、その温度応じて発せられている。よって、壁から赤外線が出てくる絵はウソではないのだが、壁はとりあえず「冷たい」から、そこから出てくる赤外線は暖かくはない。(むしろからだが壁を暖めている)

上の絵のような状態になるのは、(暖房機によって)壁が十分に暖められて、そこから十分な強さの赤外線が発せられるようになった時である。しかし、果してそんな状態になるのだろうか。壁はその奥の空間やコンクリートに向かっても熱を(伝導や放射で)放出するので、これを十分に暖めるのは容易なことではない。「十分」と書いたけれども、1メートルも離れた壁からくる赤外線を「暖かい」と感じるためには、おそらく触れないほどの温度にしないといけないだろう。

よって、上の絵でおかあさんに当たる赤外線は、〈サンルーム速暖DX〉から水平に出ている1本だけだけ、というのが私の予想。

本当に熱を「反射」させたかったら、「反射率の高い」壁でないといけない。目に見える光ならば「白色」ならよく反射するが、赤外線を反射するのは「金属のピカピカした面」、特にアルミホイルの光沢面がよろしい。つまり、壁一面をアルミホイルで覆えば、壁はそれほど熱くならずに、熱が反射してくることが期待できる。

そんな実験をしたのがこれ。

Ir_ref

小さなハロゲンヒーターを有効活用しようと、足のむこう側にアルミホイルを貼った段ボールを置いてある。もっとも、どれほど効果があったのかはキチンと測ったわけではない。心理的には「大いに効果がある」と思っているが。

さて、この広告には金属面の反射率に関する実は重大なヒントが隠されていた。

Ir3 金属(この場合はクロムメッキ)面が、赤外線をよく反射するのでガードが熱くなりにくい、というのはこれまで見たことのない秀逸な説明である。

だから、壁も同じように金属にしないことには反射してくれないのだが。

November 27, 2007 at 03:37 PM in 科学 | | Comments (0)

2007.10.16

分子模型を作る

このところ分子模型に凝っている。

以前から仮説実験授業をやっている人たちの間で普及しているのが、この発泡スチロール球で作るもの。

Img_0021

球に色を塗っている時の風景はこう↓

Img_0018

早く乾くようにと、外に干すことも。

Img_0005

とにかく作っていても楽しいし、出来あがったものを見ていても楽しい。

070819_134327

これは、エタノール(黒が炭素、赤が酸素、白が水素)で、「犬」みたいでかわいい。後ろ足を120度回転されるともっと犬らしくなるのだけれども、化学としてはこうやってずれているのが正しいらしい。でもって、片足をあげているように見えるので「オシッコ犬」ともいいます。

驚いたことにに、アメリカの人のウェブ(Flickrという写真共有サイト)にも、
"dog-shped molecule" と称して、エタノールの写真が。

別のウェブには、 "pissing dog shaped"(オシッコ犬の型)という表現もありました。犬のオシッコが万国共通なのはあたり前か。

もう一つの分子模型

さて、すっかり気に入っているこの発泡スチロール分子模型ですが、つい最近買ってきた分子模型も面白い。こちらは「作る」のではなくて「組み立てる」タイプ。そういうものは以前からいろいろあるのだけど、このたび朝日新聞(東京10/13夕刊)紹介されていたのが、「モルタロウ」というもの。

Img_0210

向こう側がエタノール、手前左がベンゼン、右がシクロヘキサン。

こちらは青いのが炭素なのだが、2重結合用と単結合用とで部品が違う。ベンゼンは、ひとつおきに二重結合になっている。これを作ってから、「それでは同じく炭素6個のシクロヘキサンを」と思って、今度は「単結合用(手が4本)の部品を使って作りはじめたら、5つくらいで環が閉じてしまいそうになった。「あれ?」と思ったが、よく考えてみたらシクロヘキサンは平面にはならない。4本の手は109度でついているので、角度をつけて繋がないと環にならない。おお、そういえば「シス」と「トランス」とがあったな。ペコペコと折り曲げると「いす型」にも「舟型」にもなる。ちなみに、二重結合のところは回転できないように作られているので、ベンゼンは、折り曲がらない。

作って、見て楽しむスチロール球と、簡単に組み立てて結合を理解するモルタロウ、どちらも楽しいし、役に立つ。

頭でわかっていても、こうして手で触れるとまるで違うことがよくわかる。

October 16, 2007 at 10:43 AM in 科学 | | Comments (0)

2007.09.19

おでこ体温計「サーモフォーカス」の真相

何度か書いてきた、〈おでこで測る体温計〉「サーモフォーカス」を先日入手した。目的は「本当に使えるのか」ということ。

買おうとした段階で「扱いが難しいのでシロウトには売るな」的な表示があったので、ある程度は予想はついていたのだが、製品のパッケージに入っていた紙にはびっくりするようなことが書いてあった。

結論からいうと、「初めて聞いた時の予想どおり」。つまり、「おでこの温度から体温を正確に推定するのは無理」ということ。

サーモフォーカスには「フェースボタン」と「ホームボタン」があって、おでこで体温を測る時にフェースボタンを使い、ホームボタンは一般の放射温度計のように体温以外のものを測る時に使うとカタログにも説明書にも書いてある。 おそらく、どちらの押した時も測定方法は変わらず、表示する前に換算する(フェース)、しない(ホーム)の違いだけだろう。

さて、製品に同封されていた問題の資料はこれ。

Thermo0

「承認番号」とか「類別:機械器具(16)体温計」とか難しいことが書いてあるが、役所の書類のようではない。
二番目の赤枠で囲まれたところを拡大したのがこれ。

Thermo1

「舌下温への変換」というのはおでこを測って体温を測ることのはずだが、それが「副次的な機能」だってぇ?? で、「体温として取り扱わないこと」だとのこと。じゃあ、何に使うのだろう。

使い方の説明のところがこれ。

Thermo2_2

上に書いてある「ホームボタンを押して測る」のが「体温測定」で、おでこで測るのが「副次的機能だとここにもはっきり書いてある。子どものイラストまでつけて「副次的」?

要するに、「おでこの温度を測っても、体温を正確に測ることはできなかった」ということが判明したということです。

もちろん、「役に立たない」ということではなくて、病院で条件を整えて使えば使い道はあるのだと思う。ぼくの持っているふつうの放射温度計でおでこを測ると、ちょっとしたことで1℃くらい変動するが、汗をふいて30℃くらいの部屋で測ると、大体33~34℃あたりにおさまっている。体温計は使っていないけど、平熱だろうから36.0~36.5℃というところ。おでこ温度が35℃とかになれば「熱がある」ということはわかるだろうから、たしかに役には立ちそうだ。 しかし、手のひらや、お母さんのおでこで触っても熱があることはわかる。

過去の記事はこちら

2006.02.03 おでこで測る体温計「サーモフォーカス」への期待と不安

2006.11.04 「おでこ体温計」サーモフォーカス、再び

2007.08.11 再びサーモフォーカスを追究する

September 19, 2007 at 12:48 AM in 科学 | | Comments (0)

2007.09.03

吸盤が真空中では落っこちるテスト

吸盤は空気がないところでは使えない、という実演。 ガラスびんの内側に小さな吸盤をいくつもくっつけておき、「エアーフレッシュ」という簡易真空装置でびんの中の空気を抜いていく様子。 もちろんどんな吸盤でもよいのだが、ふつうの大きさのものだと「なかなか落ちない」。 その点、この吸盤は実にいい具合に落ちてくれる。そんなことをいうと、「放っておいても落ちるくらい弱いのでは」と思うかもしれないが、そんなことはない。何もしなければ何日間もくっついているだけの力はある。 実験としては1つでもいいのだが、たくさんつけておいてパラパラと落ちてくるさまが特に楽しい。 この小さな吸盤は外国製の工作セットのようなものについていたのだけれど、ふつうに入手できるかどうか探してみよう。

September 3, 2007 at 11:52 PM in 科学 | | Comments (2)

2007.08.27

踊るパラパラロボット

ゼンマイでパラパラダンスをするロボットに、こんなものを持たせてみました。
ばかばかしさ100倍で楽しい!

うしろのゴーヤチャンプルーなどは気にしないでください。

August 27, 2007 at 01:31 PM in 科学 | | Comments (2)

2007.08.11

放射温度計で体温を知るために

サーモフォーカスは、放射温度計で測定したおでこの表面温度を、あらかじめ作っておいた対応表に従って体温に変換する。

それだけしかやりようがないと思っていたが、もうひとつ使えるデータがあった。周囲の温度(室温)だ。

放射温度計は測定対象物が発する熱線(赤外線)をサーモパイルの一端で受け、もう一端との電位差から温度を計算する。電位差からわかるのは、両端の温度の「差」なので、他端の温度を別の温度計で測っておいて、それとの差し引きで温度がわかるというわけ。

だから、放射温度計の中にはふつうの温度計が入っている。サーモフォーカスは室温を表示できるらしい。実はぼくが今使っている機種も、ふだんは室温(ポケットの中の温度であることがほとんどだが)を表示している。

おでこを含めて体表面の温度は周囲の温度によって大きく変化するというのがぼくの説。サーモフォーカスがそれをどう解決するのかが不思議だったのだが、「周囲の温度」を考慮することが可能ではないか!
おでこ温度と体温の対応表を作る際に、室温をいろいろ変えてやってみて、もし室温によって変わるのであれば、室温も入れて3次元の表にすればよい。
果してそんなことをしているのかどうかはわからない。

ふつうの放射温度計で体温を知るには、自前で「対応表」を作ればよいのだが、考えてみたらそれは容易なことではない。人の体温はそうそう変えられない。それでも、平熱の時の「おでこ温」を測っておけば、実用的には十分だろう。その時に室温も測っておけばよい。夏と冬で同じとは思えないんだよね。

おでこ温を測った時に、室温を考慮に入れたいがふつうの放射温度計では室温がわからない。内部的には持っているのだが、表示されないのだ。「くやしいっ」と思ったが、大丈夫。近くにあるものを測ればいいのだ。室内にあるものはおよそすべて室温と同じ温度になっているのだから。

とりあえず、今日から思いつくまま測っておこう。
体温は面倒だから、室温とおでこ温だけ。

07-08-11土15:19:27 でこ温 34.6 室温 35.4

この暑さだと、体温も高いのかもしれないけど。

August 11, 2007 at 03:21 PM in 科学 | | Comments (0)

再びサーモフォーカスを追究する

この一年は吸盤に夢中で、まだまだ仕事は残っているのだけれども、その前にハマっていた放射熱と放射温度計のことも思い出してきた。

中でも「サーモフォーカス」という「おでこで測る体温計」のことがまた気になりだした。

Thermofocus

2006.02.03に
おでこで測る体温計「サーモフォーカス」への期待と不安

2006.11.04に
「おでこ体温計」サーモフォーカス、再び

を書いたのだが、ぼくの疑問は「放射温度計でおでこを測って安定した体温を測定できるのか」という点。

体表面温度が外気などで大きく変化することは、放射温度計を買って以来、身をもって体験しているし、ためしに手持ちの放射温度計でおでこを測ってみたが、汗をかけばもちろん、特に変化を感じくても1~2度は平気で変わった。体温の変化のためとはとても考えられない。

サーモフォーカスが2万5000円もするからといって、赤外線放射温度計である限り、どんな補正をしようとこれを解決できるとは思えない。

しかし、医療器具として認められているようだし、実際に使っている医療機関もあるらしい。

そんなわけで、これは「買ってみるしかない」という結論になった。何か秘密があってちゃんと使えれば、すばらしいことだし、思ったとおり不安定なら仮説が正しかったことになるので、それも嬉しい。この際2万5000円は研究開発費として納得できる。

ネットで探したところ、通販サイトがみつかったので注文画面に行く。そこに

サーモフォーカスご注文の前に 必ずお読みください

というのがあって、こんなことが書いてあった

非接触式体温計サーモフォーカスは、次のような場合には誤作動する可能性があります。
 1 測定は額でします・・・髪の毛、眼鏡、衣類があるとダメです
 2 風が直接当たる場所では測れません・・エアコンなど
 3 直前まで歩いていた場合、外出していた場合
 4 直前まで冷凍スポンジ、冷温湿布を額に当てていた場合
 5 入浴やシャワー、シャンプー、ヘアドライヤーの使用など、額の熱を上げるような行為をしていた場合
 6 直前まで帽子やスカーフを着用していた場合
 7 サーモフォーカスを温度の違う部屋に置いていた場合
 つまり、このサーモフォーカスは、隣の寒い部屋から入ってきたり、寒いところに置いていたサーモフォーカスを持ってきても正確な値は出ないわけです。
 ということで、病院などのような、「施設」と「被体温測定者」と「サーモフォーカス」が安定した気温の場所にある(5分以上)ことが前提で正しく体温が測定できる構造になっています。
 (室温との誤差が計算できる仕組みです・・、ですのでサーモフォーカスは常時室温を表示しています)
 個人の家での使用も同じように、「サーモフォーカス」と「被体温測定者」が両方とも同じ場所に5分以上「ある」ということが正確な体温を測るための条件となります。
 この点をご理解いただけない場合は「クレーム」となってしまう場合がありますのでご確認ください。
 なお、「わき」の体温と「額」の体温は個体差がありますので、常温を知っておく必要もあります。
(額は少し高いような気がします・・・私の場合ですが(^_^))
 欧州、上海あたりでは当たり前の体温計になりつつあるようですが、日本ではまだ発売されたばかりですのでメーカーとしても私たちとしてもこの点を大変危惧しています。

 ・・ということで、メーカーからは今のところ販売先は気温が安定している施設へ、販売方法は対面販売にしてくださいとの指示が来ているわけです。

 充分ご理解していただけていれば、通販もアリだとは思いますが、体温自体が重要な判断基準になるため慎重に販売していきたいと考えています。

ということである。すべては、ぼくの仮説と符号する。
これを読めば買わなくてもいいようなものだけれども、「5分置けば使える」のが本当かどうかも調べてみたいし、何といっても現物を触ることは重要なので注文した。

届くのが楽しみだ。

ここまで書いてからウェブを探したら19,800円で売っているところがあった。さっきのところのキャンセルは効くかもしれないけど上の説明文を読ませていただいた縁で、このままにすることにした。ちなみに安い方のサイトにも、こんな注意書きがしてあった。

注意!)
こちらの商品は、医療関係者の方向けの商品となっております。
操作が特殊なためと、アフターやサポートが行き届かないケースもございますので、
一般家庭でのご利用はご遠慮下さい。
また、製品の性質上初期不良以外の返品交換などは、一切お受けできませんのでご了承下さい。

http://www.kyoto-wel.com/item/IS81136N01203.html

August 11, 2007 at 01:52 PM in 科学 | | Comments (0)

2007.08.06

湿度と戦う

この仕事部屋ではエアコン無しで乗り切ると決めている。
窓を開けて、(時には玄関のドアも開けて)扇風機を回し続けてまあ何とかなっている。

しかし、プリンター問題以来「湿度」が気になるので除湿機を動かしてみた。母屋で洗濯物の乾燥に使っていたもの。

除湿機の表示によると湿度は48~50%。壁にある湿度計も同じようなところを指している。温度は35℃。それでも案外平気なのは、湿度のせいなのだろう。汗は少しにじみでるけれども、耐えられないほどではない。エアコンのない頃の東京の夏といったところか。実際そのとおりなのだが、除湿機がないとそうならないとすれば、困ったものだ。

湿度についてはいろいろと書きたいことがあるのだけど、とりあえず今日は「人は、どうやって湿度を感じるか」ということ。

ジメジメした気候の時に「どんよりとして空気が重い」なんていうことがある。物のたとえなので真に受けるのもなんだが、「湿気を多く含む空気」は、そうでない空気よりも実際には「軽い」。空気の分子量が約28.8なのに対して、水(水蒸気)は 1×2+16=18なのだ。

が、問題はそんなことではない。空気の比重が少々かわったところでそんなものが体感できるわけではない。(まわりの気体が全部水蒸気になるわけではなくて、湿度が高いといっても水蒸気の量はほんのわずか)

われわれが「ああ湿っているな」と感じるのは、体表面の水分(たいていは汗だろう)の「乾きやすさ」の違いだろう。湿度が低ければ乾きやすいので汗が蒸発する。その時の潜熱(蒸発熱)を体から受け取るので体表面の温度が下がる。湿度が高くて蒸発しにくくなると、この効果が減るので「蒸し熱く」感じる。ということだろうと思っている。誰にも確認したことないけど。

部屋の中の物が湿気を吸って、それを触って「湿気を感じる」こともあるかもしれない。はだしで歩いていると床の湿気を感じるような気がすることがあるのだが、もしかするとこれも「足の裏表面の蒸発熱」の違いを感じているのかもしれない。要確認。

August 6, 2007 at 11:55 AM in 科学 | | Comments (1)

2007.08.02

活きた水

北海道の研究会に行った帰り、札幌駅近くの店で、先にトイレから戻った友人(女性)が「すごいことが書いてあるよ」という。トイレで「すごいこと」って、あまり嬉しくないなぁ。でも女性が言うのだから、そんなに口に出せないほどのことではないだろう、と思ってトイレに入り、閉じたドアを見ると、これが貼ってあった。

070731_143229

そういう意味だったのか。

友人は「〈ぼくにとっての〉ひどいこと」という意味で言ったのであった。

アルカリイオン水は、ぼくは興味はないけど格別怪しいとは決めつけられない。しかし、

「水中の有害成分をほぼ一掃」って、あんた。

突っ込まれることも、説明をすることも全く想定していないから何でも書けるのだろうが。

このお店の食べ物もお茶もおいしかったです。
もしかしたら「活きた水」はトイレで使っていたのかもしれません。

August 2, 2007 at 11:42 AM in 科学 | | Comments (0)

2007.06.15

チタンの結晶

1月に「世界一美しい周期表」という記事で「タングステンの結晶をもらったので、あとで写真載せます」て書いていたことが、つい最近コメントをもらって発覚。写真を忘れていたばかりか、よく考えてみたらあれはタングステンではなくてチタンだったことを思い出した。
タングステンの方がずっと重い。(タングステンの比重は19.25、チタンは 4.5)

これ↓が現物

Vfmi0169

まるで銀紙をクチャクチャにしたようにみえるけど、これが生のチタン結晶。

端のつまみのような部分は(たしか)モリブデン。チタンのワイヤーの両端にモリブデンをくっつけて、ピンと張った状態で、「ヨウ化タングステン」(たぶん)の蒸気の中で(たぶん)電気を流すと、純タングステンが析出するという仕組みらしい。

で、長いワイヤーの端っこの、端子に近い部分はモリブデンで汚染されているので製品にはならず、こうしてオモチャになっているというわけ。たしか、99.9999%くらいの純度のものを作っているので、この部分だって 99.9%くらいの純度だろうと勝手に思ってます。

June 15, 2007 at 01:41 PM in 科学 | | Comments (0)

2007.06.06

『R25』に《ニセ科学批判本》のブックレビュー

『R25』に《ニセ科学批判本》のブックレビューが掲載された。
大変喜ばしいことです。
http://r25.jp/index.php/m/WB/a/WB000200/tpl/book_11/bkn/20070531/id/200705310301

本の選択がシブイ。

なぜ人はニセ科学を信じるのかI
著:マイクル・シャーマー、訳:岡田靖史/早川書房/735円

水はなんにも知らないよ
左巻健男/ディスカバリー携書/1050円

〈スピリチュアル〉はなぜ流行るのか
磯村健太郎/PHP新書/756円

千里眼事件
長山靖生/平凡社新書/750円

疑似科学と科学の哲学
伊勢田哲治/名古屋大学出版会/2940円

超常現象をなぜ信じるのか
菊池 聡/講談社ブルーバックス/903円

どれもおススメです。
( Amazonのリンクは、R25のアソシエートです)

June 6, 2007 at 08:32 AM in 科学 | | Comments (0)

2007.05.30

創造論のおかげ

リチャード・ドーキンスの"Blind Watchmaker"(和訳は『盲目の時計職人』)という本を読んでいる。ダーウィンの進化論に関わる話で、かなり面白い。

ひと口に進化論といってもいろいろ難しいようで、ぼくもまだほとんどわかっていないけど、いくつかわかったことがある。

・いきなり変異したのではなく、段階を踏んで変わってきた
・そう言われてもなかなか理解できないのは、要した時間があまりにも長くて、秒、分、時、日、月、年単位の感覚では想像がつかないから
・種は目的を持って作られたわけではなく、突然変異によってできたもののうち、子孫を残しやすいものがたまたま残っただけ

などなどなど。

進化論者の中にもいろいろ派はあるらしいし、難しいことはわからないけど、とにかく面白い。

さて、創造論とか「インテリジェント・デザイン(ID)」というのは、進化論をまっこうから否定する。「論」とつけるのもためらわれるようなおとぎ話で、進化論のさまざまな研究成果を見るにつけ、「偉大な研究をあんなもの(創造論)が批判すること自体が失礼」と思う。

ところが考えてみると、ぼくが今進化論に興味を持っているのは創造論やIDの話を知ったからなんですよね。進化論のことはもちろん前から知ってい たし「どうやって魚から人間ができたんだ」くらいの疑問は持っていたけど、それ以上知ろうとも思わなかった。それが、創造論がきっかけで本を読むように なったのだから皮肉なもの。特にドーキンスは「アンチ創造論」的な文章をたくさん書いていて、創造論者からもターゲットにされている。

昔ながらの創造論は単に「神がおつくりになった」くらいの話で、進化論を直接批判することもなかったので何の役にも立たなかったのだけど、IDは結構細かいところを突いてくるので、進化論を勉強しないと、うっかりすると論破されてしまうのだ。

「『目』のような複雑なものが、自然選択の結果できるはずかない」(だから、知的なものがデザインしたのだ)
「段階的に進化したというが、「半分の目」など役に立たないから、おかしい」

などと言ってくれるので、それに反駁するかたちでドーキンスが解説してくれるとわかりやすいのだ。

ドーキンスにはスティーブン・J・グールド(故人)という、いわば論敵がいて、ぼくはグールドの方が好きだったのだけど、今はとりあえずドーキンスを読む。『ドーキンス対グールド』などという、けしかけるような本もあるのでいずれ読むつもり。

May 30, 2007 at 11:03 AM in 科学 | | Comments (1)

2007.05.22

「どこでも吸盤」「トンでも吸盤」の販促活動

「日本地球惑星科学連合2007年大会」という学会に吸盤を売りに行ってきました。
有限会社海猫屋という知り合いの教材屋さんが出品するので、その販売支援という感じ。このために、数日前前急いで30枚作って宅急便で会場に送ったのです。

幕張メッセに行くのは久しぶり。京葉線に30分以上乗るのだけど、読書の時間がとれて悪くはなかった。

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さて、売り場はこんな感じなのだけど、すばらしいのはすぐ横に、

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こんな壁があること。大理石風で、ピタピタと非常によくくっつく。
さらに、また上を見たら、なんと

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おあつらえ向きの天井があるではないか。
トンでも吸盤をくっつけるためには、天井は、
1.届く高さでなければならない
2.すべすべした面でなければならない
という条件があるのだけど、展示会の会場は、たいていどちらも満たしていない。ここもメインの天井は高くて届かないのだけど、この部分は梁(はり)か何かで低くなっていたのであった。

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11時頃から18時くらいまでで15個くらい売れたかな。さんざん感心して喜んでも買っていかなかった人が大勢いたので、あとの日に買いに来てくれるかもしれない。
残りが6個ほどになってしまったので、急拠増産するために帰りにハンズに材料を買いに行った。電話で聞いたら20:30までやっているというので、急いで行ったら20:15くらいに着いてセーフ。高島屋はもう閉まっていた。

May 22, 2007 at 12:36 PM in 科学 | | Comments (0)

2007.04.26

「トンでも吸盤』が飛ぶ

2006年9月にデビューした「トンでも吸盤」は、その後決して爆発的に売れることもなく、地道に作っては売るという状態。それでも思ったよりは出たというべきか、初期ロットの材料がなくなったので、新しく赤と青を仕入れて作っているところ。

今日は、実演画像をいくつか。

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まずはおなじみ、コップ釣り上げ。

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続いてカンヅメ。

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家のドアに貼り付ける不審者。(自宅です)

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二丁吸盤

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あらよっと

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天井貼り付け成功

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手を離しても大丈夫

仮説社(東京・高田馬場)で売ってます(通販もあります)。
(「トンでも吸盤」の商品へのリンクはこれですが、注文するためには一たんトップに戻らないとダメみたいです)
説明書(PDF)はこちら

April 26, 2007 at 12:06 PM in 科学 | | Comments (2)

2007.04.25

パルスオキシメーターを買った

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2007年3月、妻がぜん息の発作を起こしたのをきっかけに、「パルスオキシメーター」を買いました。これは、「血中酸素濃度」を測る器械なのですが、写真のように「指を狭む」だけです。

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原理は、「血の赤さ」を測るということ。「手のひらを太陽にかざして」見れば、「真赤に流れるぼくの血潮」だから、血の赤さが外からでもわかるこ とは理解できる。人体の図などで「動脈を赤、静脈を青」で表すように、血液中に酸素が多い方が赤い、というのも言われてみればそうだなと思う。

静脈は酸素 を使い終って帰ってくるだけだから、測りたいのは動脈。
しかし、指先にあるのは動脈ばかりではなく、静脈も毛細血管も通っている。その中から、どうやって動脈の色だけを抜き出して測るのだろうか。

動脈は「脈打って」いる。他の血管は脈打たない。よって、脈によって変化の大きい部分だけに注目すれば動脈の血液を測ることができる。すばらしい。

1974年に日本光電株式会社の青柳卓雄博士が発明したそうである。大したもんだ。

ぜん息患者といえでも、ふだんからそうそう酸素濃度が減るわけではないのだが、ちょっと調子が悪いかなという時の目安になる。他の用途としては、高い山に登る人が使うらしい。

ぜん息などではないぼくも時々測るが当然いつも正常値(94~99%)しか示さない。しかし、しばらく息を止めているとグングン下がっていくのがわか る。ただし、すぐには変化せず、時間がかかる。息を止めて肺から酸素が行かなくなっても、それまでに体を循環している血液の濃度は前のままだから、これも 当然ではある。逆に、止めるのをやめて息を吸っても指先まで行き渡るまでには時間がかかるので、すぐには回復しない。

かつては、血液を抜いて測定したそうで、動脈から抜くのはエライことで結構大変だったらしい。

お求めはこちらから
http://www.rakuten.co.jp/seastar/926888/1315804/
(アフィリエートではありません)

April 25, 2007 at 10:50 AM in 日記・コラム・つぶやき, 科学 | | Comments (2)

2007.03.25

タミフル報道のことなど

タミフルで問題になっている副作用の有無については調査結果を待つしかないけれども、報道のされ方や、被害者の会についてはおかしなことが多い。

「10代への投与を中止する」という判断がどういう結果になるかは、まだわからないけれども、少なくとも「安全じゃないと思っているのか」と批判されることではない。どうしてあんな質問をするのか。そんな記者ばかりではないことを願う。

「被害者の会」については、言いにくいところもあるのだが、ニセ科学などについていつも鋭いことを書いてくれる NATROM さんの記事を一部引用させていただく。

しかしながら、■薬害タミフル脳症被害者の会という名称はいただけない。現時点では、薬害と決まったわけではないし、タミフル脳症という疾患概念も医学的に妥当なものではない。そもそも「被害者」であるとは断定できない。この辺りは、医療過誤があったわけでもない、病気で亡くなった患者を「被害者」と書く、まるで適切な治療さえすれば病気で人は死なないかのように勘違いしたマスコミに通じるものがある。薬害タミフル脳症被害者の会の目的を以下に引用する。

ぜひNATROMさんの原文を読んでいただきたい。

きくちさんのkikulogにも、いい記事があります。

マスコミがそういう報道をするのは、それを好む読者がいるからに違いない。自分も読者のひとりとして、ヘンな報道を求めないようにしないと。

March 25, 2007 at 11:46 AM in 科学 | | Comments (0)

2007.03.02

「あるある問題」 Nature誌にも

Nature誌 2007年2月22日号に、「あるある大事典」の話題が載っているそうです。
http://www.naturejpn.com/go.php?id=6148
(↑これは、natureの購読勧誘ページです)

Natureは一般誌ではなく「査読」によるチェックの入る「論文誌」です。韓国の黄教授の「捏造事件」の論文は、一旦「通して」しまったわけですが、その後掲載取り消ししたそうです。

今売っているNewsweek日本版(これは一般誌)にも「ニセ科学入門」特集が載っています。

March 2, 2007 at 08:53 AM in 科学 | | Comments (0)

2006.12.07

世界一美しい周期表

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Update: 本日2007/1/25から、仮説社にて販売開始しました。

アメリカのTheodore Gray という人が作った周期表。 自ら、 "The Most Beautiful Periodic Table Poster in the World" と名付けるだけあって、たしかに美しい。 この手の「現物写真付周期表」というのは、他にも、こんなの とか、いろいろあるのだけれども、このポスターの特徴は「美」を意識して作られているところ。周期表は Periodic Table だけど、これには The Elements としか書いていないし、元素記号と原子番号と元素名以外は、各元素のことも何も書いていない。
ぼくは、特別「周期表マニア」というわけでもないのだけど、ネットで見つけた面白い周期表を仮説社に紹介して、卸したりしているので、今回もこの「世界一美しい」やつを売ろうということになった。

数がまとまれば卸値で買えるので、Grayさんにメールしてみたところ、
「何といいタイミングだ」
という返事が来たので、どうしたのかと思ったら、「もうすぐ日本に行く」というのだ。ポスターのサンプルを送ってもらうにも手間もお金もかかるのだけれども、スーツケースに入れてくるなら簡単というわけ。

というわけで、きのう(12/6) 会ってきた。
いやー楽しかった。(写真とればよかったね)
さすかに現物はきれいで迫力がある。「まつわる話」もたくさんあって、そもそも何でこんなものを作ることになったのかを聞いたところ、「本業の会社にテーブルが欲しかったが、ロクなのがないので探していたらイギリスの博物館に Periodic Table があるというので、面白いと思ってよくよく調べたら、テーブルではなくて、壁に作りつけた周期表だったので、それなら、と自分でPeriodic Table Table を作った。

そのうち、元素ごとに箱をつけて、中に現物の元素を入れるようになって、その写真を撮ったものがたまってきて、「そうだ、それなら」と写真入り周期表を作ってしまったというわけ。

色や印刷品質、紙などすべてにこだわった逸品。日本でも手に入れやすくなるように、アレンジ中です。

ところで、このGrayさん、まさかこのポスターを売るために日本に来るはずもないし、観光でもない。実は、知る人は知っている、数式グラフソフトのMathematica を作っているWolfram Researchのファウンダーのひとりで、今回は、そのプロモーションのために来ているのであった。Mathematicaといえば、発表された1989年だかに、ぼくはアメリカにいたので Version 1.0 を買ったし、作者の Stephen Wolframの講演も聞いたことがある。どうやら、その時にGrayさんもいたはずなので、おそらく同じ部屋にいたことがあるだろう、ということ。

この人は、教育論でもいいことを言っている。

おみやげに、「タングステンチタンの結晶」という珍らしいものをいただいた。(あとで写真載せます 

ようやく別記事に載せました(07-06-15)

ぼくからは、当然のこのながら「トンでも吸盤」を差し上げたところ、気に入ってもらえたようで、「アメリカに持って帰りたいので何ダースか欲しい」とのこと。いよいよ、アメリカ進出かぁ。

December 7, 2006 at 03:54 PM in 科学 | | Comments (10)

2006.11.23

『水からの伝言』ウォッチング

田崎さんの《「水からの伝言」を信じないでください》の「Googleで検索されない」という事態はどうやら解消したようで、無事に当然のことながらトップに踊り出たようです。

ただ《「水からの伝言」を信じないでください》で検索する人など、関係者以外にはいないので、やっぱり本家の《水からの伝言》の検索結果が気になる。批判ページは上位に来るのだろうか…と思ってやってみました。2006-11-23  22:30現在

1位.元祖
2位.文化・「水からの伝言」にみるにせ科学
「市民メディア・インターネット新聞」というサイトに山田ともみさんという人が書いた記事。(2005/10/25)
3位.「TOSSランド」(教育技術法則化運動)へのコメント
ご存じ天羽優子さんの「水商売ウォッチング」(2003/2/3)
4位.世界一の誤解   やっかいな「水からの伝言」
これまたご存じ、安井さんの「市民のための環境学ガイド」(2005/11/20)
5位.愛と感謝、水からの伝言
6位.「水からの伝言」関連リンク集-選定版
ハンドルネーム:No.4560さんによるリンク集(随時更新)
7位.nise kagaku
大阪大学の菊池誠さんが《某小学校の先生方と議論するにあたって配布したレジュメ》(2005/11/28)
8位.水からの伝言 - Wikipedia   
ウィキペディアにも詳しく書かれています。
9位.「水からの伝言」を信じないでください    
田崎晴明さんによる、今いちばんホットな批判情報集大成(2006/11/9)
10位.Amazon.co.jp: 水からの伝言―世界初!!水の氷結結晶写真集 (Vol.2): 本 ...

「賞賛ページ」は1,5,10位だけでした。
日付を見てみると、天羽さんが言い始めてからもう3年半たっていることがわかります。
できたばかりの田崎さんのページも9位と健闘。ウィキペディアがキチンと書かれているのも大きい。
6位の「関連リンク集」は、批判サイトといいわけではなく、賛同派ページもある中立を保ったリンク集ですが、批判情報を徹底的に集めています。
11位以下も批判サイトが続きます。

1年前はどうだったのだろう…。
たった今を知りたい人は、ここをクリック。

November 23, 2006 at 10:59 PM in 科学 | | Comments (3)

2006.11.14

『水からの伝言』を信じないでください  ページへのリンクはじめました

ぼくの周辺では、それなりに知られてきた「水に声をかけると結晶の形が変わる」ということを中心にした本に『水からの伝言』というのがあります。
「ニセ科学批判」の最大ターゲットになっているのですが、このほどこの本に特化したページができました。

Mizu

「水からの伝言」を信じないでください
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/fs/

作ったのは学習院大学の物理の先生の田崎晴明さん。理論物理学の学者です。

予想以上に反響が大きくて、あちこちのブログで取り上げられています。大半は賛同の声。「反論」はあるのかもしれないけど目立っていません。(「反論統合サイト」みたいなのがあるので、近々そこにはでるでしょうが)

いつも悩ましいのが ,
「ニセ科学批判(のやり方)批判」。

批判される側との議論は、(議論にならないことも多いけど)それなりに意味があるのだけど、「自分も批判すべきだと思うけれども、そんなやり方では生ぬるい」というような話につきあうのは大変そうです。以前にkikulogの菊池誠さんが苦労されていました。

批判のしかたにはいろいろあろうかと思うので、気に入らない人もいるかもしれないけど、なんか異和感があります。うまく説明できないけど。

ところで、

水からの伝言 を信じないでください

をGoogleで探すと、山ほど見つかるのだけどなぜか、本家のページが
でてきません。(2006-11-14 朝現在)
検索文字列にURLを入れても出てこないので、かなり気になるのだけど、速断は避けておこう。

というわけで、リンクをひとつ増やしました。

November 14, 2006 at 08:27 AM in 科学 | | Comments (2)

2006.11.04

「おでこ体温計」サーモフォーカス、再び

科学の本の執筆にかかわっていて(おー、なんだかカッコいい)、締切間際であせっているのだけれども、きのう耳式体温計のことを書いている時そういえば、と「おでこで測る体温計」のことを思い出した。今年の2月に、おでこで測る体温計「サーモフォーカス」への期待と不安、というのを書いたのだけど、今でも本当にこれでちゃんと体温が測れるのかどうかが気になる。

さて、一夜明けた今朝、テレビで「ベリーベリーサタデー」という番組を見ていたらなんとこの「サーモフォーカス」がでているのにビックリ。

自走式カン切り(こっちの方が面白いかも)などと一緒に「ちょっと変わった便利グッズ」的なものとして紹介されている。

司会の藤井隆(←結構好きです)が、早速、鈴木杏樹のおでこに当てて測ることに。

「これ、難しいんですよ。2つ出ている遠赤外線が1つになるようにしないと」といっているので、何事かと思ったら、狙いをつけるための赤い光のことだった。決められた距離にするために2本の光が交じわったところでボタンを押すということらしい。「遠赤外線いうなー」と言いたいが、そんなことを気にしていると嫌われる。

肝心の測定結果は 37.3℃。次に藤井隆を測ると 37.2℃。やや高めだけど何ともいえない。続いて黒谷友香(高田純次だったかな、違ったらゴメン)でやってみたら、(よく聞こえなかったけど)38℃くらいだった。うーんこれでいいのか。

藤井が「これは体温だけでなく気温も測れるので、違う方のボタンを押したのかも」とフォローしていた。

前の記事に書いたのだけど、おでこをぼくの赤外線放射温度計で測ると、ちょっとした状況の変化で大きく違う値がでてしまう。おでこの温度と体温の対応のデータから換算する、といっても安定しないものは換算のしようがない。

今のところ考えられるのは、ぼくの(安い)温度計では変動する値が、サーモフォーカスではそうならないような仕組みがある、ということなのだけれども、おでこから発せられる赤外線は同じものだから、いったい何ができるのか。

理屈はともかく、ちゃんと測れればそれでいいので、試してみたいのだが、2万6250円もするからなぁ。うーむ。

こうやって懐擬的な記事を書いておけば、そのうち販売元から「ほら、ちゃんと測れますよ」とか言ってこないか期待しているのだが。

ちなみに今日(2006-11-04)Googleで
おでこ 体温計
で検索すると、ぼくの以前の記事がトップに来ます。(2番目がスラッシュドットジャパン)

ふと気になって
「体温計 おでこ」
の順にしたら、
スラッシュドットジャパンがトップで、ぼくは3位に後退しました、残念。
ふつうはこっちの順で引くか。

そんなわけで、もしサーモフォーカスを使ったことのある方がいらっしゃったら、どんな具合か教えてください。

November 4, 2006 at 10:10 AM in 科学 | | Comments (0)

2006.09.28

手の入らない手袋

大きなガラスの瓶(というより壷か)に、ゴム手袋をはめてある。

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ここに手を入れようとしても、なかなか入らない。という大気圧実感体験のツールのひとつ。吸盤のことを調べていた時に、たまたま見つけたアメリカの理科教育の資料にでていたのでやってみたもの。

ゴム手袋のサイズの加減が難しくて、ぼく用のLサイズだと、妻や娘は手が入ってしまう。よってMサイズにしたのだが、これだとぼくは「そもそも入らない」。

それでも、まあ面白いのでみんなで遊んで、妻は「学校に持っていきたい」と言っていたのだが、いかんせんガラス瓶が大変。どこにでもあるものではないし、持っていくには大きくて重い。

ふと思うところあって「ゴム手袋 大気圧」か何かでGoogleしてみたところ、おお、でるでる。しっかり日本でもいろんな人がやっていました。ただし、ガラス瓶ではなくてペットボトルの底を切り落としたもの。
(たとえばこちら↓)
http://kodansha.cplaza.ne.jp/hottopics/tejina2/magic10.html

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おお、これなら持ち歩き自由だし、どこででも手に入る。

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しかも、これの素晴らしいところは「キャップを開けられる」こと。

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開ければ手はふつうに入るし、その状態でキャップを締めると、ちょっと抜きにくくなる。

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抜いたあとに残った手袋は手の形を保っていて、なかなかグロである。

吸盤では「大気圧より低い気圧」を作っていたが、ここではゴム手袋のむこうを1気圧よりも高くしようとしてもがくことになる。

実験(デモンストレーション)としては、、何が起きてるのかの説明がしにくいところもあるのだが、「手袋に手を入れる」というところが子どもにもウケるのかもしれない。

手を入れたところで瓶の中を減圧していく、というバリエーションもあった。
http://natsci.kyokyo-u.ac.jp/~rigaku/forum/3gou/3-23-27.pdf

ペットボトルのキャップに簡易減圧器をつければこれでもできそう。

ゴム手袋は100円ショップにあるので、左右を選ばなければ100円で2個に使える。さらに、少なくともキャンドゥで買ったものは「右手用が1つ余分に」ついてくるのでなんと3個分使える。

かくして、眠りから覚ました「大きなガラス瓶」は再び棚の奥深くしまわれた。梅酒でも大量に漬けることがあればなぁ。

September 28, 2006 at 11:20 PM in 科学 | | Comments (3)

サイエンス・サイトーク 水谷仁さん(雑誌『ニュートン』編集長)

作家・ジャーナリストの日垣隆氏がホストするTBSのラジオ番組「サイエンス・サイトーク」の収録が今年も始まった。野球シーズンの裏側の10月から2月くらいがサイトークのシーズン。

http://www.tbs.co.jp/radio/xitalk/

日垣氏と、アナウンサーの有村美香さんが聞き手となって毎回ゲストを迎えて科学にまつわる話を聞く。スタジオには見学席が設けられ、10~30人くらいの聴衆が来る。本番収録中はだまって聞いているだけだが、終了後に質問&回答の時間がとられる。その間もテープは回っているので稀に放送されることがある。3年くらい前に『歌う生物学者』の本川達雄さんがゲストの時には、ぼくの質問が放送された。

月に2~3回のペースで収録があるのでその都度報告を書こうと思いつつ、いつも挫折。今年ことは何とか、と思って必死に書いている。

さて、今回(2006/9/26収録)のゲストは雑誌ニュートンの編集長の水谷仁さん。ニュートンといえば竹内均さんが創刊時からず~っと編集長を続けてきたのだが、2004年に亡くなって、水谷さんが引き継いだそうだ。水谷さんは竹内さんのお弟子さんだったので「後は頼む」的なことは言われていたらしいが、「お手伝いするつもりではいたが、まさか編集長になるとは思っていなかった」とのこと。専門は宇宙物理学など。

メモをとらなかったので、話の内容をあまり書けないのだけれどもいくつか。

・ナショナリズム
 科学者は世界人類のためにやっている、とはいいながらも「国のため」という意識は強いもの。アメリカが、ソビエトに負けじとアポロ計画をやったように、中国か北朝鮮が何かやれば日本もやるのかもしれない。(半分は日垣さんがけしかけた感あり)

・アポロは月に行かなかった説について
 途中から日垣さんがしきりにオカルトやニセ科学ネタを振る。宇宙の専門家にこれを聞いちゃうか。しかし、ちゃんと答えてくれた。「一般の人はNASAが情報管理のしっかりしたところだと思っているから『NASAの陰謀』などと言いだすのだろうが、実際にはひどくルーズなところだから、『実は月に行っていなかった』などという重大秘密が守れるはずはない」と。

・理科離れについて
 特にこれといった話はなかったと思うが、新しいことをただ聞いて覚えるのではなく、考える道筋を知ることが大切とのこと。もちろん同感。そのためにどうすればいいのかは、別の話だが『ニュートン』にもできることはあるはず。

・冥王星
 日垣さん「教科書業界では『戦後最大の事件』的なことを言っているが、それほど他に事件はなかったのか」
 水谷さん「社会や国語よりは変わらりませんね」
 検定問題ではいろいろ話題になるけれども、小学校レベルでは教え方は変わっても、科学的事実が変わることはないか、たしかに。しかしね、冥王星の件は、何ら科学的事実が変わったわけではないのだけどなぁ。水谷さんとしては、「増えるのには反対」「減らしたのはOK」でも「そのままでよかったのに」というので同感。

・寺田寅彦
 寅彦の弟子の坪井忠二の弟子に竹内均がいたので、水谷さんは寅彦の「ひ孫弟子」になるそうな。「文才のある科学者」ということで寅彦の話になったのだけれども、そういえば水谷さんの文学的な話はどうだったのか忘れた。

・アメリカでは科学雑誌が売れている
SCIENTIFIC AMERICANは50万部くらい売れているらしい。日本では科学雑誌の中では『ニュートン』がトップクラスでも、1割行くのかどうか。「アメリカ人は、statusとして、読まなくても買っているのではないか」という話になっていたが、そうなのかなぁ。SCIENTIFIC AMERICANの方が安いからということはないのか。特に定期購読の割引きはすごいからね。

・女性読者を増やしたい
 小学生で昆虫や天文に興味を持つのはほとんどが男の子。学生、研究者にも女性が少ない。これではニュートンの女性読者も増えないわけだ。などと言っていないで、「ニュートンだけでも」女性が多く読むようにすればいいのにね。

質問タイムではまっ先に手を挙げて「ニセ科学を扱う予定はないか」を聞いたところ、「予定はないが、困った問題であるという認識はしている」とのこと。

次の人の質問は「定期購読者の比率」。「企業秘密」ということだったが「放送しないなら」と、いちおう話してくれた。

全体的に話は面白かったし、テンポもよくてわかりやすかったので、実はこういう時は質問はでにくいのである。ぼくは毎回質問をしたいと思いながらも、質問内容を考えすぎて悩むのだが、今回嫁仮途中から「ニセ科学のことを聞こう」と決めていた。

そうそう、『ニュートン』といえば8月末に発売された(たぶん10月)号で「元素周期表」が特集されていて、なかなか良いというので買いに行ったのだが売り切れていて買えなかった。質問のはじめにそのことを言ったら水谷さんが「申し訳ない」と言って、すぐ日垣さんが「これどうぞ」といって、自分用だか取材用だかをくれた。有難い。編集長の前で(買わずに)もらう、のも何だが売切れだから仕方がない。

一緒に聞きにきていた人が「日垣さんは周期表嫌いなのかな。くれちゃって」と言っていたが、そういえば冥王星の話はよくしていたけど、元素のことはあまりわかっていなかったようだった。

ところで『ニュートン』はとてもいい雑誌だと思うのだが、そんなぼくでも5年に1回くらいしか買っていない。(今回も結局買いそびれたし)これだから雑誌を売るのは難しい。創刊当時はしばらく買っていたのだけどなぁ。これをご縁にこれから買うかな、と思いつつ今日ローソンで見かけたのに目次くらいしか読まなかった。(ローソンにあったことにはビックリしたけど)

さて、次回のゲストは鬼頭宏さん(上智大学大学院地球環境学研究科教授、歴史人口学)です。

放送は日曜夜の21:00~21:30の30分間。10/8スタートらしいけれども、第1回放送のゲストの奥本大三郎さん(「虫の詩人の館」館長、埼玉大学教授、フランス文学)の収録は知らないなぁ。ひょっとして去年だったんじゃないかな。

September 28, 2006 at 12:11 AM in 科学 | | Comments (0)

2006.09.17

吸盤ブースター登場

「トンでも吸盤」の研究をしているうちに、吸着力を増強するツールを発見した。こんな話の前に、「トンでも吸盤」のふつうの使い方について書かなくてはいけないのだが、思いついた時に書いてしまおう。

「トンでも吸盤」は、平面に吸着するだけでなく、コップやガラス瓶のように空気を大量に含む容器にもよく付く。さらには500gもある缶詰も持ち上げることができる。特に注目すべきはこの「缶詰」との付き方は、なめらかな平面以上であること。どうやら缶の縁がうまい具合に境界になって、その内側部分全体が吸盤として有効に働いているらしい。

そこでふと思いついたのが、「トンでも吸盤」の側に「縁」をつけたらどうだろうということ。

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直径90mmのOリングを円盤の裏につけるのだ

接着に失敗した時のために2つ買ってきたとはいうものの、いきなり付けるのはためらわれたので、単にテーブルに置いたOリングの上にトン吸を置いてみた。「おおっ」これは強裂。実は、トン吸をテーブルに置いた時の吸着力は大したことはなくて、バネばかりで計ると1kg程度の力。Oリングを付けたら2kgになった。

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必死にくっついていようとするのだが、トン吸のシート自体が引っぱられてずれていって外れてしまった。

ふと思いついて「どこでも吸盤」でもやってみると、これがまたよく効く。500ccのお茶のペットボトルにどこ吸をしっかりとはめて計ったら5.5kgくらいまで耐えたものが、Oリングの上に置いたら7kgまで耐えた。体感的にも明らかに強くついていることがわかる。

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どうやらシートに接着させるまでもなさそうなので、単体で「吸盤ブースター」として使うことにした。「使う」といっても誰も、どこででも使うことはないだろうが。

吸盤ブースターは東急ハンズ(の少なくとも新宿店)で発売中。直径90mmで157円。
「どこでも吸盤」「トンでも吸盤」どちらにでも使えます。

September 17, 2006 at 11:56 PM in 科学 | | Comments (0)

2006.08.31

「トンでも吸盤」デビュー間近

5月に「どこでも吸盤」というものをプロデュースしました。なんで「プロデュース」などと妙なことばを使うのかというと、目新しいものではあるけれどもぼくが「発明した」わけではないし「発見」したわけでもないし、「作った」わけでもないから。こんなこと言ったら世の「プロデューサー」に叱られるかな。

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その「どこでも吸盤」をあれこれいじっていたり、使った人から聞かれたりしているうちにアイディアが湧いてできたのが「トンでも吸盤」。こちらは「作った」と言っていいと思っています。他の誰かが作っていない、とか世界初とかいう意味ではなくて、「自分で考えた」ということです。

「どこでも吸盤」とは同じ材質、同じ大